JVCは、タイへ逃れたインドシナ難民の救援活動をキッカケに1980年、バンコクで設立されたNGO団体で、貧しい生活を余儀なくされている人々の自立支援を中心に、ともに考え行動しています。
タイの農村部では、豊かな森林を伐採し、農業機械による単一作物の輸出志向型農業を推し進めてきました。しかし、現在は土壌がやせ収穫量が落ち、作物の価格が下がり、農業機械等を購入した借金を抱えることになっています。結果、出稼ぎに出ざるを得ず、家庭崩壊やエイズの問題が深刻化しています。
JVCは、多種多様な作物を育て、乾季の水不足を防ぐため池を掘ることを勧めたり、複合経営農業を村に普及させ、農民が借金から開放され、農村全体が自立した生活を営めるように、いくつかの角度から取り組んでいます。
そのひとつに、「ノンジョック自然農園プロジェクト」があります。電力総連は、このプロジェクトを支援しています。これは、自然農園の技術の実践と研究を行うものであり、病害虫防除を目的とした混作、多様作、アヒルを導入した稲作、土壌の保全と肥沃化などの応用技術を確立させようとしています。また、農場の周りに様々な木々や多年草を植えて、農場全体で多様性を基本とする生態系のバランスを回復することも目指しています。
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