世界約 60ヶ国の開発途上国で活躍する青年海外協力隊員の活動は、日本人による顔の見える国際貢献として国内外から熱い期待を寄せられています。 「小さなハートプロジェクト」は、青年海外協力隊員が現地で行う活動のうち、派遣目的とは別の個人的な活動（現地配属先や協力隊事務局の経費ではまかなえない活動）を支援するもので、（社）協力隊を育てる会が隊員からの要請を受けて各方面から支援を募り、その活動資金を日本から援助するプロジェクトです。活動が終了すると、隊員から報告書とともに使途明細が送られてきます。
平成22年度は、以下の3件のプロジェクト支援を実施しました。
ふれあいカンパ支援金贈呈
配属先ではディーゼル・ガソリンエンジンの構造と自動二輪の構造及び自動車の電機関係に関し、同僚の授業に対する助言や生徒をグループに分け整備の方法を教えている。武道に興味がったことから、任地の空手道場へ通っています。松檮流の師範とその生徒2名が子供や大人あわせて40名程の生徒を教えています。私は大人のコースで習うとともに子供のコースで教えることもあります。技の単語は日本語で競技につかう日本語の単語も教えています。道場は空手連盟に登録され、政府の助成金はあるものの修理費に回す余裕はなく、床の破損個所でけがをすることもあり、練習に集中できず、技や型が正確に習得できない状態です。今回の申請で道場の修繕を図ります。
東マレーシアサバ州、パパール郡リンガンバルー村における児童養護施設（現在建設中）に、年間1トンの生ごみを処理できるコンポスト生産所を建設するプロジェクト。同児童養護施設はマレーシアでも最貧地に位置しており、ゴミ収集車も来ないため、施設から出る大量の生ごみ処理と悪臭、それにたかるハエの異常発生が深刻な課題となっている。施設内には広大な果樹園があるため、生ごみをコンポスト化し、できた堆肥を果樹園に使用、その果物の売上を施設運営費の一部に充て、環境・経済的にも持続可能な施設運営基盤を築く。
ベラグアス県エルバレ村は、パナマの貧困地域のひとつとされている。ここでは3年前に発足した養蜂団体（グアダルーペ地区養蜂家）があり、この団体は、「養蜂を通じ村の発展を願う」村人が中心となり運営がされている。受益者数は120名程度である。既に蜂蜜の生産販売が始められており、少しづつであるが利益も上がってきている。今後、更にこの団体の事業の活性化・安定化・現金収入増加を目指し、木箱等の資機材を取り揃えたいと考えているが、現在の団体資金はUS＄120のみである。そのため本プロジェクトにより、養蜂に必要な木箱や作業に必要な資機材が整備され、事業が活性化されることにより、団体の現金収入が増え、村人の生活が少しでも豊かになることが望まれている。
