電力総連は、 6月16日(木)〜26日(日)の11日間、フィリピン共和国において第10回「人間と地球のふれあいセミナー」を実施した。このセミナーは、電力総連ふれあいプロジェクトの中心的活動として1995年から開催しており、これまで177名の「ふれ愛すと」(セミナー参加者の愛称)を派遣し、約1万5千本を超える苗を同国に植林している
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「人間と地球のふれあいセミナー」は、海外での植林活動を通じて、地球規模で進む環境問題に対する意識高揚を図ることや、私たちが、多忙な毎日の中で忘れかけている「優しさ」「思いやり」という人間の持つ感性を再認識する。また、次代のユニオンリーダー、社会貢献活動リーダーの養成を図ることを目的としている。
今回は、各構成総連からの参加者 18名と、事務局2名を合わせた20名の「ふれ愛すと」をフィリピンの山岳地帯に派遣した。
フィリピン共和国ヌエバヴィスカヤ州キラン村では、これまで植林した苗たちが、健やかに生長した姿で私たちを歓迎してくれた。高いものは 15メートルを超える木に生長している。
これらの植林活動およびその後の管理に係る費用は、組合員のみなさんにご協力いただいている「ふれあいカンパ」で賄われている。ふれあいカンパの一部を財団法人オイスカへ拠出、現地の「オイスカ・ヌエバヴィスカヤ州植林プロジェクト」が私たちの植えた苗の生育を見守っている。このような連携により、これまで「ふれ愛すと」が植林した苗は、順調に生育し、電力総連の森が 確実に育っている。
〈人間とのふれあい〉
人間とのふれあいでは、ひとつは「ふれ愛すと」同士が共同生活の中で、お互いを尊重し、助け合い、励まし合いながら強固な絆を築いたものと考えている。
また、フィリピンの人々とのふれあいは、ホームステイやホームビジットを通じて現地の人々の生活を体験する中で、それぞれの生活レベルが大きく異なっていることを学ぶとともに、ホストファミリーが持っていた「優しさ」と「思いやり」にみんなで感謝した。
「子供の森計画」支援校訪問では、ふれあいカンパで支援している「ドミンゴ小学校」と「マウアン小学校」を訪問した。ふれあいカンパの支援金が的確に活用されているかどうかの視察も兼ねての訪問である。小学校では、子供達と一緒に記念植林を行うとともに、日本の遊びであるけん玉、シャボン玉、お手玉をはじめ、バルーンアートなどで交流を行った。子供達とは、主にジェスチャーでコミュニケーションを図ったが、言葉は通じなくとも気持ちがあれば交流ができることを体験した。子供達を見ていて一番感じたことは希望に満ちた目の輝きにも象徴される純粋さであった。
最後に、小学校の代表者より「電力総連の皆さんの緑を大切にする気持ちが、私達の周りにも良い影響を与え、子供達をはじめ大人も考え方が変わってきています。ありがとうございます。」と謝辞が述べられた。
〈地球とのふれあい〉
さて、地球とのふれあいは、亜熱帯性気候のもとでの植林作業である。オイスカ現地スタッフに説明を受けながら、背負子にユーカリの苗を積んで最大斜度約30度の山道を1時間近くかけて登った。植林作業では、一本でも多く、確実に、やさしく、丁寧に、強く生長して欲しいと願いながら一本一本植林した。今回は、ワーカーさんの力も借りながら、4日間の植林作業で1555本の苗を植林した。ふれ愛すとは、植林した苗が元気に育ってくれることを願いつつ、キラン村を後にした。 |