電力総連は、 6月16日(土)〜25日(月)の10日間、フィリピン共和国において第12回「人間と地球のふれあいセミナー」を開催した。このセミナーは、電力総連ふれあいプロジェクトの中心的活動として、1995年から毎年開催しており、これまでに206名の「ふれ愛すと」(セミナー参加者の愛称)を派遣し、約1万8千本の苗を同国に植林している。 |
 |
「人間と地球のふれあいセミナー」は、海外での植林活動を通じて、地球規模で進む環境問題に対する意識高揚を図ることや、私たちが、多忙な毎日の中で忘れかけている「優しさ」「思いやり」という人間の持つ感性を再認識することや、次代のユニオンリーダー、社会貢献活動リーダーの養成を図ることを目的としている。
今回は、各構成総連からの参加者15名と、事務局3名、オイスカ職員1名の計19名の「ふれ愛すと」をフィリピンの山岳地帯に派遣した。
フィリピン共和国ヌエバヴィスカヤ州キラン村では、これまで植林した苗が根付き、高いものは 15メートルを超える木に生長している。
これらの植林活動およびその後の管理に係る費用は、組合員のみなさんにご協力いただいている「ふれあいカンパ」で賄われている。ふれあいカンパの一部を財団法人オイスカへ拠出、現地の「オイスカ・ヌエバヴィスカヤ州植林プロジェクト」が私たちの植えた苗の生育を見守っている。このような連携により、これまで「ふれ愛すと」が植林した苗は、順調に生育し、電力総連の森が確実に育っている。
〈人間とのふれあい〉
人間とのふれあいでは、全国各地から集まった「ふれ愛すと」同士が共同生活の中で、お互いを尊重し、知恵を出し合い、助け合い、励まし合いながら強固な絆を築いた。
また、フィリピンの人々とのふれあいは、ホームステイやホームビジットを通じて現地の人々の生活や文化を体験する中で、ホストファミリーが持っていた「優しさ」に皆が感動し、帰国後の親交を約束する者もいた。
「子供の森計画」支援校訪問では、ふれあいカンパで支援している「ルラッド小学校」と「ドゥルアログ小学校」を訪問した。ふれあいカンパの支援金が有効に活用されているかどうかの視察も兼ねての訪問である。
小学校では、子供達と一緒に記念植林を行うとともに、「ふれ愛すと」が創作した森林・環境問題をテーマに、日本とフィリピンの山の違いを写真で紹介し、森林がもたらす様々な恵み等について環境意識を共有した。
その後に、子供達と一緒になって、長縄跳びやソフトバレー等で交流を図った。最後に、小学校の代表者より電力総連の支援に対する感謝と謝辞が述べられた。
〈地球とのふれあい〉
写真は植林をしている地帯と乱伐後の手付かずの地帯とが一目瞭然である(中央ラインは防火帯)。
さて、地球とのふれあいは、亜熱帯性気候のもとでの植林作業であり、オイスカ現地スタッフに説明を受けながら、背負子にジェメリーナ・ユーカリ等の苗を積んで最大斜度約45度の山道を1時間以上かけて登る。
参加者の中には、灼熱の熱さや慣れない重労働に弱気になる場面も見られたが、参加者全員のチームワークや励ましあいなどで、日を追うごとに、力強くそしてたくましく成長していく姿が伺え、幾多の困難を乗り越える場面も見られた。植林作業では、大きく育てと願いながら一本一本植林し、ワーカーさんの力も借りながら、4日間の植林作業で約2000本の苗を植林した。
これまでのふれ愛すとが植林した苗木がりっぱに育っていることを確かめながら、今期のふれ愛すとが、植林した苗も元気に育ってくれることを願いつつ、キランの村を後にした。
|