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 安全衛生推進運動
 平成24年度の安全衛生対策活動

【平成24年度安全衛生対策活動の展開にあたって
<取り巻く情勢>

 電力関連産業の現場第一線では、原子力発電に関する政策対応により全国的に電力の需給が逼迫する中、東日本大震災により甚大な被害を受けた電力関連設備の復旧はもとより、休止設備の立ち上げや修繕の繰り延べ、火力発電燃料の安定調達や燃料費増加に伴う効率化努力、設備の運用・保全の徹底、お客さまへの節電のお願いなど、電力の安全・安定供給に向けた責務を果たすため、極めて高い緊張感の中で、昼夜を分かたぬ懸命の努力が重ねられています。また、福島第一原子力発電所事故により避難されている方々の一日も早いご帰宅の実現や被害を受けた皆様への賠償・支援、事故収束の道筋「ステップ2」完了以降の中長期的課題への対応等に向け、日々献身的な取り組みが続けられています。
 一方、大震災や原子力事故、さらには、全国的な電力需給逼迫等を受け、政府をはじめ各方面で加速されるエネルギー政策あるいは電気事業制度の見直し議論は、その動向如何では、今後の電力関連産業に大きな影響を及ぼし得るものであり、労働現場の実態を踏まえることなく議論が進められていることも相俟って、職場では、将来に対する不安ややり甲斐・働き甲斐への影響も少なからず懸念される実態にあります。加えて、原子力発電所の停止に伴う燃料代替による電力コストの上昇等が懸念される中、電力関連産業のコスト構造のあり方等に対しても厳しい眼が向けられるなど、電力関連産業全体に対し、コスト削減や経営効率化が強く要請される状況にあります。
 こうした中、平成23年度は、極めて厳しい情勢にあっても、「安全と健康の確保は何よりも優先する」との基本的考えのもと、安全衛生対策活動を展開してきました。しかしながら、電力関連職場における労働災害は減少せず、重大災害である墜落・転落災害も68件(昨年同期45件)と歯止めがかからない状況にあり、死亡災害により、13名(平成24年1月末現在)もの尊い命が失われるなど、大変憂慮すべき状況にあります。

<平成24年度安全衛生対策活動の基本的な考え方>

 平成24年度の安全衛生対策活動を展開するにあたっては、昨今の労働災害の発生状況を厳粛に受け止めた上で、電力関連産業を取り巻く環境がかつてない厳しい状況にあることを踏まえ職場を原点として、すべての職場・現場において、「働く者の労働安全衛生は何よりも優先する」との意識を再徹底するとともに、今後とも誇りと使命感をもって活き活きと働くことができる職場づくりを目指して、職場と各級機関が、それぞれの役割を果たしつつ、一体となった取り組みを進めることが極めて重要です。
 また、加盟組合において、職場点検活動や働く仲間との対話活動等を通じて把握される現場実態や問題点・課題を踏まえ、安全衛生委員会等の場において、経営側と議論を交わし、その改善・解決に努めるなど、「安全衛生最優先」の事業・業務運営を強く求めていかなければなりません。

(安全対策活動)

 現下の労働災害の発生状況や取り巻く環境の厳しさ等を踏まえた上で、電力関連産業に働くすべての労働者が、自らの安全と同じ職場・現場で働く仲間の安全を守るため、より主体的、積極的に取り組みを進めることが重要です。
 そのため、まずは、各級機関の連携のもと、各職場・現場に潜在する問題点や課題の把握に努めるとともに、協力会社も含めた安全意識の高揚を図ることとします。
 また、労働災害につながる可能性の高い不安全行動や体調変化に対する気付きを促すため、職場内コミュニケーションの充実を図るとともに、メリハリのある活動の展開として「夏季・冬季安全衛生推進運動」の継続実施や類似災害の防止および災害の未然防止につながる「重大災害防止対策」の活用等に取り組むこととします。
 なお、福島第一原子力発電所事故への対応や東日本大震災の発生に伴う復旧・復興作業、電力供給力の確保等に向けた対応に伴う安全対策についても、各級機関との緊密な連携のもと、職場課題の把握と共有に努めることとします。
 その上で、以上のような取り組みから得られる職場の実態や諸課題を踏まえ、安全衛生委員会や労使協議等の場を通じ、経営側に対し、安全最優先の事業・業務運営がなされるよう、問題点や課題の改善・解決を求めていくこととします。

(衛生対策活動)

 取り巻く情勢が大きく変化する中、電力関連産業の職場における業務の高度化や多様化、要員事情等に起因する労働負荷や仕事に対する強い不安とストレスの増大が懸念される実態にあります。
 今一度、労働組合役員が職場の先頭に立ち、適正な労働時間管理やメンタルヘルス対策の観点も踏まえ、職場内コミュニケーションの充実等に向けた取り組みを展開するとともに、経営側に対し、安全衛生委員会や労使協議を通じて、これまで以上に労働者の健康確保に配慮した事業運営や労働環境の整備を求めていくこととします。



【具体的取り組み】
年間キャッチフレーズ
安全・安心・明るい職場、いつも心に家族の笑顔
【1.重点取り組み】
(1)職場の安全衛生点検活動等の実施

 職場における危険・不安全要因の事前排除、労働者の健康確保や負担軽減など、「安全・安心」の職場づくりを目指して、安全衛生点検活動や安全衛生パトロールを実施することとします。取り組みにあたっては、取り巻く情勢が厳しい中も安全衛生最優先の事業運営がなされているかどうか、職場環境の整備ならびに適正な労働時間管理の状況、さらには、「要員問題」や「コストダウンと作業工程」「人材育成・教育訓練」など、職場・現場の労働安全衛生にも大きく関わる視点についても、潜在する問題点や課題の把握に努めることとします。加えて、高止まり傾向にある重大災害、なかでも墜落・転落災害に歯止めがかからない状況を踏まえ、現場における未然防止策などの安全対策活動を推進していくこととします。
 また、点検活動等の実施にあたっては、日常のオルグ・対話活動や「夏季・冬季安全衛生推進運動」「対話活動強調月間」「労働環境点検活動」等との連携を図るなど、職場実態にあわせて随時取り組むこととします。
 なお、労働安全衛生法の一部見直しとして検討が進められている「職場における受動喫煙防止対策」についても、こうした取り組みを通じて職場実態の把握および対応に努めることとします。

(2)「一声かけ 安全・あいさつ運動」の展開 〜職場内コミュニケーションの充実〜

 労働災害やメンタルヘルス不調を未然に防止するためには、一人ひとりの安全衛生意識の高揚とこれを協力会社を含めて全体共有する職場風土、「何でも話し合える」明るく風通しのよい職場づくりが必要不可欠であり、これを支えるのは、同じ職場で働く仲間とのコミュニケーションです。
 まずは、日頃から、職場の労働組合役員が、「おはよう」「ご安全に」等の声かけや挨拶を率先して実践することとします。また、「対話活動強調月間」や「加盟組合の職場集会」等を活用し、職場内コミュニケーションの重要性を周知するとともに、同じ職場で働く仲間とも一体となって、職場におけるコミュニケーションの充実に努めることとします。

(3)安全衛生委員会や労使協議等の充実

 安全衛生点検活動や職場内コミュニケーション等を通じて把握される職場の問題点や課題の改善・解決に向け、安全衛生委員会や労使協議等の場において徹底的に議論を行うなど、各級機関において、経営側に対し、「安全衛生最優先」の事業・業務運営を強く求めていくこととします。なお、そのためにも、各級機関において、安全衛生委員会や安全衛生対策に関する労使協議が定期的かつ効果的に運営されているかどうかを今一度、確認し、改善すべき点は速やかに改善していくことが重要です。
 具体的には、加盟組合において、経営側による安全衛生年間活動や安全衛生管理、安全衛生教育の計画等の策定にあたり、事前の労使協議を十分行い、労働組合として職場実態を踏まえた課題を提起していくこととします。
 また、加盟組合は、労働災害の未然防止に資するような設備面の対策や不安全行為の解消に向けた対策の実施、非効率業務の有無の精査など、職場から抽出される安全衛生対策に関する問題点や課題について、安全衛生委員会や労使協議等の場を通じ、経営側と論議し、その改善・解決に努めることとします。

【2.継続取り組み】
(4)協力会社を含めた安全対策活動の推進

 近年の死亡災害の8割が協力会社において発生している現状や高止まり傾向にある重大災害、なかでも墜落・転落災害に歯止めがかからない状況等を踏まえ、引き続き協力会社を含めた安全対策活動を推進していくこととします。
 具体的には、加盟組合の労使において、協力会社との合同による安全懇談会や安全研修会の開催、協力会社に対する安全要請の実施、作業場(構内)での意見・提言箱などの設置、労働災害情報および重大災害の再発防止対策に関する情報の提供等の取り組みを通じ、職場課題の把握や安全管理に対する注意喚起に努めることとします。
 また、構成総連は、加盟組合が取り組む協力会社を含めた安全対策活動の充実に向けた支援を行うこととします。

(5)構成総連大の労使懇談会等を通じたグループ全体の安全衛生対策の推進

 電力関連産業に働くすべての仲間の安全衛生を確保する観点から、構成総連大においても、労使懇談会等の場における議論を通じ、「グループ経営方針」「技術力・人材育成」「協業体制」「安全とコストの関わり」「協力会社の安全」「適正な労働時間管理やワーク・ライフ・バランス」等について、経営側の考え方を明らかにさせるなど、グループ全体での安全衛生対策の徹底を求めていくこととします。

(6)東日本大震災からの復旧・復興や福島第一原子力発電所事故に伴う対応における労働安全衛生の確保

 東日本大震災により甚大な被害を受けた電力関連設備の復旧作業や福島第一原子力発電所事故に伴う対応については、働く仲間の真摯かつ懸命な取組により、着実な進展が図られているものの、未だ道半ばの状況にあります。
 引き続き、加盟組合・構成総連・電力総連の緊密な連携のもと、職場の実態や課題の共有を図るとともに、国レベルあるいは被災地の動向等も注視しながら、作業安全の確保など、労働安全衛生の確保を最優先とする取り組みを展開することとします。特に、福島第一原子力発電所事故に伴う対応に従事する者の放射線健康管理を徹底するため、構成総連・加盟組合、関係する産別組織とも連携を図り課題の把握に努めながら、必要に応じ関係各方面への理解・要請活動に取り組んでいくこととします。

(7)重大災害再発防止対策の充実と活用

 昨今の死亡災害や重大災害、なかでも歯止めのかからない墜落・転落災害の発生状況等も踏まえ、類似の重大災害の防止をはじめ、労働災害の未然防止に向け、各級機関において、「重大災害再発防止対策閲覧システム」や「重大災害再発防止対策集」について広く周知するとともに、積極的な活用を促すこととします。
 そのため、電力総連は、「重大災害(死亡・感電・墜落・転落)再発防止対策集《2009・2010年度発生分》」における対策事例の周知に努めるとともに、「重大災害再発防止対策閲覧システム」の利便性向上に向けたシステムの充実を図ります。また、構成総連・加盟組合に対し、類似災害の発生時等における「再発防止対策集」や「閲覧システム」の活用や組合員や企業・協力会社に対する情報提供にも努めるよう促すこととします。

(8)メンタルヘルス対策の充実と推進

 職場を取り巻く情勢が厳しさを増す中、メンタルヘルス不調につながりやすい過重労働や長時間労働への対応など、メンタルヘルス不調者を出さない職場環境づくりに向け、各級機関がそれぞれの役割に応じた取り組みを進めることとします。
 電力総連は、構成総連・加盟組合との連携のもと、「電力総連メンタルヘルス対策」「メンタルヘルス対策チェックシート」の周知・活用や構成総連・加盟組合における取り組みの好事例の水平展開に取り組むとともに、職場以外の様々な要因からくるメンタルヘルス不調に対応するために役立つ情報の提供にも取り組みます。
 構成総連は、加盟組合におけるメンタルヘルス対策の取り組み状況の把握に努めるとともに、メンタルヘルス対策に関する各種研修会を開催するなど、加盟組合・職場における「電力総連メンタルヘルス対策」の周知・活用を促すこととします。
 加盟組合は、職場点検活動や「メンタルヘルス対策チェックシート」の活用等を通じ、職場の労働時間管理や健康管理、メンタルヘルスの現状等の把握とメンタルヘルス不調の予防・早期発見に努めるとともに、安全衛生委員会や労使協議等の場を通じて、職場の実態や課題等について議論を行うなど、メンタルヘルス不調を出さない職場づくりを推進することとします。また、不幸にもメンタルヘルス不調者が発生した場合においても、「予防・早期発見」とともに「電力総連のメンタルヘルス対策」の柱としている「治療中のフォロー」「復職時の対応」などについても、労使間で議論を行うこととします。あわせて、メンタルヘルス不調の要因が仕事以外にもあることを踏まえ、セルフチェック(労働者自身によるストレスの気付き)の重要性についても周知に努めることとします。

(9)広報宣伝活動を通じた安全衛生意識の高揚のための取り組み
@「安全衛生ポスター」の作成・掲示

 電力総連は、安全衛生に関する年間ポスター、および夏季・冬季における「安全衛生推進運動」ポスターを作成し、各職場や組合事務所、大会会場など各種会議体等に掲示するなど、安全衛生意識の高揚と共有化に努めることとします。
 なお、年間ポスターの作成にあたっては、職場と一体となった安全衛生対策の推進に資する観点から、加盟組合の組合員およびその家族を対象に、ポスター図案やキャッチフレーズを募集することとします(最優秀作品を平成25年度年間ポスターに採用)。「夏季・冬季安全衛生推進運動」ポスターについては、引き続き構成総連と連携することとします。
 構成総連・加盟組合は、電力総連が作成する安全衛生ポスター等を活用し、職場の安全衛生意識の高揚を図ることとします。

A機関紙等

 電力総連は、機関紙「つばさ」や「フォトニュース」「デスクネッツ」など広報媒体を活用し、電力総連大の安全衛生対策の取り組みに関する各種情報提供に努めることとします。また、構成総連・加盟組合は、電力総連が発信する情報や独自の機関紙等を活用し、職場における安全衛生意識の高揚を図ることとします。

(10)安全衛生推進運動の展開

 各級機関が、「働く者の労働安全衛生は何よりも優先する」との意識のもと、安全衛生対策活動に一体になって取り組むため、引き続き、「夏季・冬季安全衛生推進運動」を展開することとします。なお、「夏季・冬季安全衛生推進運動」は、これまで同様、「イリスウィーク運動」と協調して取り組むこととします。

【実施概要】
@実施期間

<夏季> 平成24年7月1日(日)〜平成24年9月30日(日)
<冬季> 平成24年12月1日(土)〜平成25年2月28日(木)

A電力総連の取り組み
  • 電力総連および各部会が対応する各事業者団体へ協力要請を行います。
  • 安全意識高揚に向けたポスターを構成総連と共同して作成します。
  • 機関紙「つばさ」など広報媒体を活用し、本取り組みの周知や安全衛生に関する情報提供に努めます。
  • 各構成総連等で実施される各種研修会等に対する講師の斡旋・派遣等の支援を行います。
B構成総連・加盟組合の取り組み
  • 安全衛生をテーマとした職場対話活動や研修会、安全パトロールの実施など、協力会社を含めた取り組みやそれぞれの地域特性や各業種の特性を考慮した取り組みについて、安全衛生委員会や労使協議で論議するとともに、本取り組みについて職場や経営側に広く周知することとします。
  • 機関紙等を活用し、取り組みの周知や安全衛生に関する情報を発信するなど、職場の安全衛生意識の高揚を図ることとします。
  • 構成総連は、加盟組合の現場実態や取り組み状況について把握に努めることとします。
ポスター
平成24年度 安全衛生年間ポスター

平成24年度 夏期安全衛生推進運動ポスター
平成24年度 夏期安全衛生推進運動ポスター
〔中国地方電力総連〕

以 上



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