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 安全衛生推進運動
 平成28年度の安全衛生対策活動

平成28年度安全衛生対策活動の展開にあたって

<基本的考え方>

 電力関連産業においては、一部の原子力発電所において再稼働が果たされるなど、明るい兆しも見えはじめていますが、他の原子力発電所の再稼働時期は依然として不透明であり、より一層の経営効率化や請負単価の圧縮等が進められていくことが懸念されるとともに、本年4月からの電力小売り全面自由化をはじめ、すでに法定されたスケジュールに基づく電力システム改革への対応など、極めて厳しい情勢の中で、かつてない歴史的転換期を迎えることになります。
 このような中、各級機関の懸命な取り組みにも関わらず、近年の電力関連職場における労働災害の発生件数は、残念ながら高止まり状況のまま推移しています。また、「墜落・転落」「感電」など電力関連産業特有の重大災害にも歯止めがかかっていない状況にあるとともに、現時点において、すでに昨年度被災者数を超える20名(H28.2.23現在)の仲間の尊い命が労働災害で失われているなど、憂慮すべき事態が継続しています。なお、死亡災害を含む重大災害の多くが協力会社において発生していることも大きな課題となっています。加えて、恒常的な時間外労働や休日労働の増加等に伴う心身の疲れや将来に対する不安の増大、これらに起因するメンタル不調等も懸念される状況にあります。

 労働組合にとって、いかなる状況下にあっても、電力関連産業のすべての職場に働く仲間の命と健康を守る取り組みの重要性は変わることはなく、今後とも誇りと使命感をもって活き活きと働くことができる安全・安心の職場環境づくりを目指し、職場と各級機関が、それぞれの役割を果たしつつ、一体となった取り組みを進めていかなければなりません。また“死亡災害をはじめとする重大災害ゼロ”を達成するためには、今置かれている状況について労使で共通認識を図り、さらなる安全衛生強化に向け、労使一体で取り組んでいくことが不可欠です。そのためにも、すべての職場・現場において「安全衛生最優先」の意識をしっかりと共有した上で、働く者自らが、安全衛生の確保に向けて主体的かつ積極的に取り組むことが極めて重要です。
 以上の基本認識に立ち、平成28年度の安全衛生対策活動を展開するにあたり、安全衛生点検活動や職場内コミュニケーション活動の継続実施や安全衛生委員会や労使協議等の充実など、引き続き職場を原点とした地道な活動を粘り強く展開するとともに、協力会社を含めた安全対策活動やメンタルヘルス対策の充実・推進等にも積極的に取り組んでいくこととします。

【具体的取り組み】
年間キャッチフレーズ
“キケンの芽” 摘み取り植えるは“安全の種” そこに家族の笑顔咲く
1.最重点取り組み
(1)職場の安全衛生点検活動等の継続実施

 職場の危険・不安全要因の事前排除や労働者の健康確保や負担軽減など、協力会社も含めた「安全・安心」の職場づくりに向け、引き続き安全衛生点検活動等を継続実施することとします。
 取り組みにあたっては、「安全衛生最優先」の事業・業務運営がなされているかどうか、職場環境の整備や労働時間管理の状況、要員の確保や作業工程と効率化施策との関わり、人材の育成や教育訓練の状況など、職場・現場の労働安全衛生にも大きく関わる視点についても課題や問題点の把握に努めることとします。また、点検活動を通じ把握された職場の実態や課題について、各級機関で共有を図るとともに、さらなる安全衛生強化に向け、必要な対応を図っていくこととします。
 実施にあたっては、日常のオルグ・対話活動や「夏季・冬季安全衛生推進運動」「対話活動強調月間」「労働環境点検活動」等との連携を図るなど、職場実態にあわせて随時取り組むこととします。
 また、労使共通の最優先事項である「災害ゼロ」の実現に向け、厚生労働省の「あんぜんプロジェクト」への参画は、対策の一層の強化に繋がります。会社に対し、プロジェクトへの積極的な参画の働き掛けを行うこととします。

(2)職場内コミュニケーションの充実

 電力関連産業を取り巻く情勢がより一層厳しさと先行き不透明感を増す中で、電力の安全・安定供給の確保や徹底した経営効率化要請への対応、新規制基準への対応等を行う原子力関連職場をはじめ、電力関連産業全体が直面する諸課題に対応するための恒常的な時間外労働や、休日労働の増加等に伴う心身の疲れや将来に対する不安の増大、これらに起因するメンタル不調等も懸念される状況にあります。
 労働災害やメンタルヘルス不調を未然に防止するためには、1人ひとりの安全衛生意識の高揚と、これを協力会社も含めて全体共有する職場風土、同じ職場で働く仲間と「何でも話し合える」明るく風通しのよい職場づくりが必要不可欠です。
 まずは職場の労働組合役員が、日頃から「おはよう」「ご安全に」等の声かけや挨拶を率先して実践するとともに、日常の対話活動や「対話活動強調月間」や「職場集会」等を活用し、職場状況の把握に努めるとともに、適正な労働時間管理やメンタルヘルス対策の観点も踏まえた職場コミュニケーション活動の充実に引き続き取り組むこととします。

(3)協力会社を含めた安全対策活動の推進

 死亡災害の多くが協力会社において発生している現状等を踏まえ、引き続き協力会社を含めた安全対策活動を推進していくこととします。
 具体的には、加盟組合の労使において、協力会社を含めた安全懇談会や安全研修会の開催、協力会社に対する安全要請の実施、作業場(構内)での意見・提言箱などの設置や安全衛生対話の実施、労働災害に関する情報の提供など、様々な取り組みを通じ、職場課題の把握や安全管理に対する注意喚起や情報共有に努めることとします。
 また、構成総連は、加盟組合が取り組む協力会社を含めた安全対策活動の充実に向けた支援を行うこととします。

(4)安全衛生委員会や労使協議等の充実

 安全衛生点検活動等を通じて把握された職場の問題点や課題の改善・解決に向け、すべての職場・現場において、「安全衛生最優先」の事業・業務運営がなされるよう強く求めていくこととします。
 各級機関において、安全衛生委員会や安全衛生対策に関する労使協議が定期的かつ効果的に運営されているかどうかを今一度確認し、改善すべき点は速やかに改善していくことが重要です。
 具体的には、加盟組合において、経営側による安全衛生年間活動や安全衛生管理、安全衛生教育の計画等の策定にあたり、事前の労使協議を十分行い、労働組合として職場実態を踏まえた課題を提起していくこととします。また、安全衛生点検活動や、対話活動などを通じて把握した職場・現場におけるさまざまな問題や課題について経営側と協議し、その改善・解決に努めることとします。
 なお、電力総連および各部会は、職場実態を踏まえ、対応する各事業者団体へ安全衛生対策活動への協力要請を行うこととします。
 各構成総連は、電力総連に準じた取り組みを行うこととし、具体的には各構成総連の実情に応じて対応することとします。

2.継続取り組み
(1)構成総連大の労使懇談会等を通じたグループ全体の安全衛生対策の推進

 電力関連産業が直面する様々な課題は、グループ全体はもちろんのこと、そこに働くすべての仲間の安全衛生にも影響を及ぼし得るものであり、構成総連大においても、労使懇談会等における議論を通じ、グループ経営方針やグループ全体の技術力や協業体制、今後の人材の確保・育成、経営効率化や請負単価の圧縮等と協力会社を含めた安全確保との関わり、適正な労働時間管理やワーク・ライフ・バランス等について、経営側の考え方を明らかにさせるなど、グループ全体での安全衛生対策の徹底を求めていくこととします。

(2)福島第一原子力発電所事故に伴う対応等における労働安全衛生の確保

 福島第一原子力発電所の廃止措置や発電所周辺地域における作業に従事する者の安全や放射線健康管理が徹底されるよう、引き続き当該構成総連・加盟組合と緊密な連携を図るとともに、国あるいは被災地の動向等も注視しながら、職場の実態や課題の共有に努めることとします。

(3)重大災害再発防止閲覧システムの活用・充実

 死亡災害を含む重大災害の発生状況を踏まえ、類似災害防止はもちろん災害の未然防止に向け、各級機関において、「重大災害再発防止対策閲覧システム」について広く周知するとともに、その積極的な活用を促すこととします。
 なお、電力総連は、「重大災害再発防止対策閲覧システム」の利便性向上に向けたシステムの充実を図るとともに、構成総連・加盟組合に対し、システムの活用や組合員や企業・協力会社に対する情報提供にも努めます。

(4)メンタルヘルス対策の充実と推進

 職場を取り巻く情勢が厳しさを増す中、メンタルヘルス不調者を出さない職場環境づくりに向け、各級機関がそれぞれの役割に応じた取り組みを進めることとします。
 電力総連は、構成総連・加盟組合と連携し、「電力総連メンタルヘルス対策」「メンタルヘルス対策チェックシート」の周知・活用や構成総連・加盟組合における取り組みの好事例の水平展開に取り組むとともに、職場以外の様々な要因からくるメンタルヘルス不調に対応するために役立つ情報の提供にも取り組みます。
 構成総連は、加盟組合における取り組み状況の把握に努めるとともに、メンタルヘルス対策に関する各種研修会を開催するなど、加盟組合・職場における「電力総連メンタルヘルス対策」の周知・活用を促すこととします。
 加盟組合は、職場点検活動や「メンタルヘルス対策チェックシート」の活用等を通じ、職場の労働時間管理や健康管理、メンタルヘルスの現状等の把握とメンタルヘルス不調者の予防・早期発見に努めるとともに、安全衛生委員会や労使協議等の場を通じて、職場の実態や課題等について議論を行うなど、メンタルヘルス不調者を出さない職場づくりを推進することとします。
 また、不幸にもメンタルヘルス不調者が発生した場合においては、「治療中のフォロー」「復職時の対応」などについて、労使間で議論するとともに、メンタルヘルス不調の要因が仕事以外にもあることを踏まえ、セルフチェック(自身によるストレスの気付き)の重要性についても周知に努めることとします。

(5)広報宣伝活動を通じた安全衛生意識の高揚のための取り組み
@「安全衛生ポスター」の作成・掲示

 電力総連は、安全衛生に関する年間ポスター、および夏季・冬季における「安全衛生推進運動」ポスターを作成し、職場や大会会場など各種会議体等に掲示し、安全衛生意識の高揚と共有化に努めることとします。
 年間ポスターの作成にあたっては、職場と一体となった安全衛生対策の推進に資する観点から、加盟組合の組合員およびその家族を対象に、ポスター図案とキャッチフレーズを募集することとします。「夏季・冬季安全衛生推進運動」ポスターについては、引き続き構成総連と連携することとします。
 構成総連・加盟組合は、電力総連が作成する安全衛生ポスター等を活用し、職場の安全衛生意識の高揚を図ることとします。

A機関紙等

 電力総連は、機関紙「つばさ」や「フォトニュース」「WING」など広報媒体を活用し、電力総連大の安全衛生対策の取り組みに関する各種情報提供に努めることとします。また、構成総連・加盟組合は、電力総連が発信する情報や独自の機関紙等を活用し、職場における安全衛生意識の高揚を図ることとします。

(6)安全衛生推進運動の展開

 各級機関が一体となって安全衛生対策活動に取り組むためのメリハリある運動として、「夏季・冬季安全衛生推進運動」を展開し、酷暑期や厳冬期の厳しい作業環境における労働者の安全と健康を守ります。
 なお、「夏季・冬季安全衛生推進運動」は、「イリスウィーク運動」とも連携しながら取り組むこととします。

【実施概要】
@実施期間

<夏季> 平成28年7月1日(金)〜 平成27年9月30日(金)
<冬季> 平成28年12月1日(木)〜 平成28年2月28日(火)

A電力総連の取り組み
  • 電力総連および各部会が対応する各事業者団体へ協力要請を行います。
  • 安全意識高揚に向けたポスターを構成総連と共同して作成します。
  • 機関紙「つばさ」など広報媒体を活用し、本取り組みの周知や安全衛生に関する情報提供に努めます。
  • 各構成総連等で実施される各種研修会等に対する講師の斡旋・派遣等の支援を行います。
  • 各構成総連や加盟組合と連携のうえ、電力総連執行部による安全衛生対話活動を実施します。
B構成総連・加盟組合の取り組み
  • 安全衛生をテーマとした職場対話活動や研修会、安全衛生点検活動等の実施など、協力会社を含めた取り組みやそれぞれの地域特性や各業種の特性を考慮した取り組みについて、安全衛生委員会や労使協議等で論議するとともに、本取り組みについて職場や経営側に広く周知することとします。
  • 機関紙等を活用し、取り組みの周知や安全衛生に関する情報を発信するなど、職場の安全衛生意識の高揚を図ることとします。
  • 構成総連は加盟組合の実態や取り組みについて把握し、電力総連の安全衛生対策委員会等の場を通じて、水平展開を図っていくこととします。
ポスター
平成28年度 安全衛生年間ポスター
ポスター
平成28年度 夏季安全衛生推進運動ポスター

以 上



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