電力総連が行う「地球を救うCOCOちゃん運動」は、1997年11月から「出来ること、身近なことからまず行動しよう」を合言葉に、“ネクタイやめタイ運動”や“カイテキ重ね着運動”、“マイ箸・マイエコバッグ運動”、更には“環境家計簿”と、取り組みの幅を広げ、各構成総連や加盟単組において定着に向けて活動を展開してきました。その結果、私たちの地球環境問題に対する意識醸成やライフスタイル、ワークスタイルの改善に一定の効果を上げたものと受け止めています。
一昨年より、地球温暖化防止対策に関する国際的な枠組を規定した「京都議定書」の第一約束期間(2008〜2012年)がスタートしました。日本は1990年(基準年)比で年平均6%削減することが義務付けられていますが、2008年度の確報値によると温室効果ガスの総排出量は12億8200万トンとなっており、前年比では6.4%減少しているものの、基準年比では1.6%の増加となっています。
特に、業務部門と家庭部門における、エネルギー起源CO2排出量は業務部門が基準年比で43.0%、家庭部門が34.2%と増加しており、この部門における排出削減対策が急務となっています。
CO2の排出は、その大半がエネルギー消費によるものであり、地球温暖化問題とエネルギー問題は直結していると言えます。解決に向けては、3つの「E」[エネルギーの安定供給(Energy Security)、環境保全(Environmental Conservation)経済成長(Economic Growth)]の同時達成を図ることが重要であり、需要と供給サイドにおいて様々な実効ある取り組みが求められます。とりわけ、省エネルギーへの取り組みは、エネルギーが有効に活用されることによりエネルギーセキュリティに貢献するだけでなく、CO2排出が抑えられ、家計の負担も抑えられるといった、「3E」の同時達成を個人レベルで出来る最も身近な取り組みであると考えます。
地球温暖化問題を背景に、“クール・ビズ”や“ウォームビズ”、“エコバック”“マイ箸”
といった運動も展開され、多くの企業・団体・個人が参加しております。こうした国民運動の展開は、環境問題に対する個々人の意識の醸成を促し、今後も重要な役割を果たすとともに、大きな効果をもたらすものと期待されます。
電力総連「地球を救うCOCOちゃん運動」2010年度の取り組みにつきましては、オフィス・家庭における排出量削減対策の一助となるよう、「出来ること、身近なことからまず行動しよう」を合言葉に、これまでの運動を継続・浸透させていくとともに、電力関連産業に働く全ての仲間とその家族も含め、従来にも増して環境意識の向上を重点に、以下の取り組みを進めていくこととします。
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