電力総連は、5月21日〜22日の2日間、千葉市において各構成総連の男女リーダー約80名を集め、男女平等参画フォーラムを開催した。
フォーラムでは、まず、連合および電力総連の男女平等参画への取り組みについて、参加者から理解を深めていただくとともに、社会的・文化的な性別(ジェンダー)平等について、2名の講師から講演をいただき参加者相互に意見交換を行なった。
フォーラムの初日には、日本経済新聞編集委員の鹿嶋敬氏から「男女平等参画の時代」と題して講演をいただき「日本の合計特殊出生率は1.32で少子化が深刻な状況にある。米国は2.13と日本より高く、これは米国の男性の方が日本の男性よりも家事労働に携わる時間が多いことが関係しているようだ。これからはワーク・ライフ・バランス社会(仕事と生活との両立支援)への転換が必要であり、企業としても支援策を講じることが優秀な人材確保につながる。次世代育成支援対策推進法はそのための牽引力になるだろう」などと提起された。
また、2日目に「女(ひと)と男(ひと)共に支える未来を」と題して講演をいただいた元東京女性財団理事長の佐藤洋子氏からは「旧来型の性別役割分業意識が強い社会では、少子高齢化に対応していくことは難しい」などと提起があり、男女が共に支えあう社会の必要性について訴えかけられた。
両講演で共通していたことは「少子高齢社会へ対応していくためには、男女平等(共同)参画が必要不可欠である。まずは、男性も家事労働を担い性別役割分業意識を変革することが重要である」という課題提起であり、参加者の意識改革に一石を投じていただいた。
男女平等(共同)参画とは、男女共同参画社会基本法にあるように「責任を分かち合い、性別にかかわりなく、その能力と個性を十分に発揮できる社会」の実現であり、そのためには、職場でも家庭でも性別に関係なく責任を分かち合い、協力し合えることが大切だということを改めて感じさせられた2日間となった。
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