電力部会2004春季生活闘争は、2月19日(木)の一斉要求以降、従来以上に厳しく難しい交渉が展開されましたが、各単組の精力的かつ粘り強い交渉の結果、3月19(金)夕刻までに全単組が妥結に至りました。
今次交渉において、組合側は、取り巻く情勢の厳しさを十分認識のうえ、経営諸課題を真摯に受け止め、懸命に取り組んでいる組合員の努力と成果に報いるとともに、厳しい職場環境の中で、更なる活力・意欲に繋げていくことが重要であるとして、「人」を大切する視点に立って、組合員の期待に応えうる誠意ある対応を強く求めてきました。これに対して経営側は、今後想定される熾烈な市場競争を勝ち抜くためには、経営体力の強化、価格競争力の確保などが不可欠として、総額人件費の抑制・削減にも言及しつつ、地場企業・他産業などの水準を考慮して、賃金・賞与水準の適正化を図っていくことが必要との姿勢を最後まで崩さず、妥結直前まで解決の糸口が見いだせないほど、極めて厳しい交渉を余儀なくされました。
このように、要求から妥結に至るまで、労使の認識・見解には大きな隔たりがありましたが、大幅見直しという経営側の主張を最終局面で押し戻すことができましたのは、組合員の強い期待に応え、職場の活力・やる気などに繋げるという信念のもと、電力部会の「最終局面に向けた方針」に沿って、粘り強い交渉を展開された各単組の成果であると判断します。
加えまして、極めて難しい情勢の中で、先行役を担っていただいた東京電労はもとより、それぞれの状況を踏まえ、電力部会全体の交渉の押し上げにご尽力いただいた各単組の懸命な努力に深甚な敬意を表する次第です。
なお、今次交渉のまとめ(評価と課題)につきましては、組織的な手続きを経た上で、明らかにしていきます。更に、従来の経過、今次交渉の経過及び激動・激変する電気事業の状況を踏まえ、来春闘に向けて統一交渉のあり方や課題について、直ちに論議・検討を進めていきたいと考えています。
最後に、電力部会の全単組は妥結に至りましたが、引き続き、電工部会、検集部会及び電保部会をはじめ各加盟組合は、電力総連2004春季生活闘争方針に沿って、「雇用と総合的労働条件を守る」ため精力的に交渉を進めていくこととなります。 後続する部会・加盟組合の交渉を巡る情勢は従来以上に厳しく、難航が予想されますが、組合員の期待や方針に沿った解決が図られますよう、電力部会各単組のご支援を宜しくお願い致します。 |