昨今、適正な労働時間管理が行われない結果として、割増賃金の未払いや過重な長時間労働という問題が起き、社会問題として広がっています。
このような中、電力総連においても、適正な労働時間管理の充実に向けては、「雇用と総合的労働条件を守る取り組み」における総実労働時間短縮を進めるうえで、大前提の課題であると位置付け、年間を通じた取り組みとして展開してきました。
昨年度は、「労働時間に関する意識調査」(平成15年8月1日〜9月30日)を行うとともに、その意識調査を踏まえ、各単組の実情に合わせた協議による不払い残業防止を目的とした「不払い残業防止キャンペーン」の実施(平成15年10月1日〜11月31日)、さらには、2004春季生活闘争においても、そのキャンペーンでの取り組みを踏まえた運動を行いました。
今年度については、連合の「不払い残業解消キャンペーン」が平成16年11月に開催される予定であり、電力総連においても、不払い残業を未然に防止するためには、適正な労働時間管理は大前提であるとの認識に立ち、「不払い残業防止キャンペーン『適正な労働時間管理の充実に向けて』」と題し、昨年の取り組みを一層推進させるとともに、近年、問題となっている「過重労働における健康への影響」も踏まえた取り組みを行います。詳細は、以下のとおり。
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<電力総連としての取り組み> |
不払い残業を未然に防止するためには、適正な労働時間管理は大前提であるとの認識に立ち、「不払い残業防止キャンペーン『適正な労働時間管理の充実に向けて』」と題し、電力総連全体として取り組み、昨年の取り組みを一層推進させ、「適正な労働時間管理」に対する意識高揚を図るとともに、安全衛生面の観点から過重労働における健康面への影響を考慮した取り組みを行うこととします。
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(1)期間 |
平成16年10月〜11月を「不払い残業防止キャンペーン『適正な労働時間管理の充実に向けて』」に設定します。
ただし、平成16年10月は準備期間とします。 |
(2)具体的な取り組み内容 |
<電力総連>
●「つばさ」や「フォトニュース」、電力総連ホームページを活用し、PRを行います。
<構成総連>
●機関紙等を活用しPRを行うとともに、経営者側への要請活動を行います。
また、各単組の取り組みの支援を行います。
<単 組>
●機関紙等を活用して、組合員への意識喚起を行います。
●不払い残業を未然に防止する観点から、「適正な労働時間管理の取り組み」について、昨年度の取り組みをさらに充実させることとします。
◇「適正な労働時間管理の取り組み方針」に基づき、昨年度の取り組み内容をさらに進めた取り組みを行うこととします。(別紙1参照) |
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●過重労働における健康面への影響を含めた観点で各単組の実態に応じ、労使による話し合いや協議を行い、その内容を組合員に周知することとします。
◇厚生労働省「過重な労働による健康障害を防止するため事業者が講ずべき措置等」(H14.2.12通達)における内容について、労使にて実態確認・協議を行うこととします。(別紙1参照) |
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*最近の労働基準監督署による是正勧告・指導内容の事例項目を参考に、対策を講じるための労使協議を行うこととします。 |