運動方針・定時大会

2023年度 運動方針

はじめに

私たちは、今後とも、働く者の強い使命感と長年築き上げてきた現場力に自信と誇りを持ち、仲間の連帯と団結を大切にしながら、電力関連産業の健全で持続的な発展に向けた運動を展開していかなければなりません。

そのためにも、電力総連は、引き続き職場を原点とした活動を大切にしながら、雇用の安定はもとより、働く仲間の安全衛生確保や総合的労働条件の維持・向上等を通じて、組合員とその家族の生活の安定・安心、やりがいと働きがいを実感できる魅力ある産業をめざし、全力で取り組んでいくこととします。

方針1 働く者の安全衛生を確保します

電力関連産業に働くすべての仲間の命と健康を守るため、職場を原点とした安全衛生活動を展開します。

協力会社も含めた職場の危険・不安全要因の事前排除、長時間労働による健康障害やコミュニケーション不足に伴うメンタルヘルス不調の発生の未然防止等に向け、労使一体となった安全衛生確保の取り組みを進めていくことが重要です。

このため、各級機関の連携のもと、職場点検活動等の機会を捉えた職場実態の把握や情報の収集等に努めるとともに、関係各方面との課題認識の共有をはかるなど、課題の解決に向けた取り組みを進めます。

方針2 仲間の絆・連帯を強化し、強固な運動基盤をつくります

電力総連を取り巻く環境が大きく変化するなか、さまざまな課題に果敢に立ち向かう仲間の絆や連帯の強化が重要であり、電力関連産業の魅力を高めることにつながります。

こうした観点に基づき、構成総連と連携を密に中長期的視点等も踏まえた活動の充実に取り組みます。

活動のポイント

  • 組織拡大の取り組み
  • 男女平等参画社会実現等への取り組み
  • 組織を支える人づくりの取り組み
  • 業種別部会・連絡会の取り組み
  • 社会貢献活動の取り組み
  • 広報活動の充実
  • 友誼団体等の連携の強化
  • 国際連帯活動の取り組み

方針3 総合的労働条件の維持・向上をめざします

電力関連産業の事業・経営環境が大きく変化していくなかにおいて、産業の持続的な発展を実現していくためには、基盤となる人材の維持・確保が不可欠であることから、そこで働く者とその家族の生活の安定・安心、やりがいと働きがいを実感できるよう、構成総連、業種別部会・連絡会、加盟組合と連携し、労働政策活動の充実・強化に取り組みます。

組合員とその家族の暮らしの安定・安心に不可欠な福祉・共済活動について、関連する諸団体等と連携し対応します。

企業・産業の枠を越え取り組む必要がある雇用・労働、福祉・社会保障、中小企業、非正規雇用に関わる政策の実現に向け、連合や組織内国会議員等と連携をはかります。

活動のポイント

  • 公正な処遇の実現と全体の底上げ・底支えに向けた取り組み
  • いきいきと働きがいのある労働環境の実現に向けた取り組み
  • 加盟組合との連携強化

方針4 電力関連産業の持続的発展をめざします

エネルギーを巡る内外情勢が大きく変化するなか、「GX推進戦略」等も踏まえ、足元のエネルギー危機を克服するとともに、エネルギー政策の遅滞の解消を通じ、国民生活や社会・経済活動の根幹であり、GX推進の基盤となるエネルギー安定供給の再構築が求められています。

また、少子高齢化・人口減少が進むなか、わが国経済社会の礎である電力の安定供給を支える人材・技術の維持・強化をいかにはかっていくのか、極めて重要な課題となっています。

電力関連産業を取り巻く情勢が大きく変化し、事業環境が一層厳しさを増すなかにおいても、働く仲間の雇用の安定や「現場力」の維持・強化を通じて、産業の健全で持続可能な発展がはかられるよう、引き続き各構成総連・加盟組合との連携のもと、産別大の課題解決に向けた取り組みを進めます。

活動のポイント

  • エネルギー政策を巡る諸課題等への対応
  • 業種別部会・連絡会が抱える政策課題への対応

方針5 働く者の立場から政治に積極的に参画します

エネルギー安定供給リスクやコストの高止まり、GXやDXへの対応、安全保障環境の変化など、取り巻く情勢が大きく変化し、事業環境が一層厳しさを増すなかにあって、電力関連産業で働く者の雇用や労働環境に関わる諸課題の解決をめざすためには、私たちの考え方や働く仲間の声、現場の実情等をしっかりと政治の場に伝えていくことが極めて重要です。

引き続き生活者・労働者の立場から政治に積極的に参画し、政治的発言力のさらなる強化をはかるとともに、働く者の政策・制度の実現に向けて取り組みます。

活動のポイント

  • 政治活動の意義や政治への参画意識の高揚に向けた取り組み
  • 政策実現に向けた理解・要請活動の展開
  • 各級選挙への対応

電力総連 第43回定時大会

電力総連は、令和5年9月6日(水)~7日(木)の二日間に渡り、静岡県伊東市「伊東市観光会館」において第43回定時大会を開催した。

全国各地より、約1,200名が集結し、働く者の安全衛生の確保、組織の強固な基盤づくり、総合的労働条件の維持向上、産業大の政策課題の解決、政治への積極的な参画などの2023年度の運動方針が確認された。