運動方針・定時大会

2025年度 運動方針

はじめに

私たちは、今後とも、働く者の使命感と長年築き上げてきた現場力に自信と誇りを持ち、仲間の連帯と団結を大切にしながら、電力関連産業の健全で持続的な発展に向けた運動を展開していかなければなりません。

そのためにも、引き続き職場を原点とした活動を大切にしながら、雇用の安定はもとより、組織力の強化をはかり、働く者の安全衛生確保や総合的な労働条件の維持・向上等を通じて、組合員とその家族の生活の安定・安心、やりがい働きがいを実感できる魅力ある産業をめざし、全力で取り組んでいくこととします。

方針1 働く者の安全衛生を確保します

電力関連産業に働くすべての仲間の命と健康を守るため、職場を原点とした安全衛生活動を展開します。

「死亡災害ゼロ」に向けた職場の危険・不安全要因排除に取り組むとともに、要員不足等を背景とした過重労働やコミュニケーション不足に伴うメンタルヘルス不調の未然防止など、労使で「安全衛生最優先」の意識を共有することが重要です。

引き続き、各級機関の連携のもと、職場点検活動等の機会を捉えた職場実態の把握や情報の収集等に努めるとともに、関係各方面との課題認識の共有をはかるなど、安全衛生確保に向けた取り組みを進めます。

方針2 仲間の絆・連帯を強化し、強固な運動基盤をつくります

電力総連を取り巻く環境が大きく変化するなか、仲間を増やす取り組みはより一層重要であり、さまざまな課題に果敢に立ち向かう仲間の絆や連帯の強化が電力関連産業の魅力を高めることにつながります。

こうした観点に基づき、構成総連と連携を密に中長期的視点等も踏まえた活動の充実に取り組みます。

活動のポイント

  • 組織強化・拡大の取り組み
  • ジェンダー平等・男女平等の実現への取り組み
  • 組織を支える人づくりの取り組み
  • 業種別部会・連絡会の取り組み
  • 社会貢献活動の取り組み
  • 広報活動の充実
  • 友誼団体等との連携の強化
  • 国際連帯活動の取り組み

方針3 総合的労働条件の維持・向上をめざします

電力関連産業を取り巻く環境や社会環境が変化していくなかにおいて、産業の持続的な発展を実現していくためには、基盤である人材の確保・定着が不可欠であることから、そこで働くすべての者とその家族の生活の安定・安心、やりがいと働きがいを実感できる魅力ある産業の構築に向け、構成総連、業種別部会・連絡会、加盟組合と連携し、労働政策活動の充実・強化に取り組みます。

組合員とその家族の暮らしの安定・安心に不可欠な福祉・共済活動について、関連する諸団体等と連携し対応します。

企業・産業の枠を越え取り組む必要がある雇用・労働、福祉・社会保障、中小企業、非正規雇用に関わる政策の実現に向け、連合や組織内国会議員等と連携をはかります。

活動のポイント

  • 公正な処遇の実現と全体の底上げ・底支えに向けた取り組み
  • いきいきと働きがいのある労働環境の実現に向けた取り組み
  • 加盟組合との連携強化

方針4 電力関連産業の持続的発展をめざします

ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の緊迫化など、不安定な国際情勢が継続するなか、カーボンニュートラルに向けては、多様かつ現実的なアプローチを拡大しつつ、国内外のエネルギー転換を自国の産業競争力強化につなげる政策が進められています。加えて、DXやGXの進展に伴い電力需要が増加に転じることも相まって、国民生活や社会・経済活動の根幹であるエネルギー安定供給の再構築が求められています。

また、少子高齢化・人口減少が進むなか、わが国の経済社会の礎である電力の安定供給を支える人材・技術の維持・強化をいかにはかっていくのか、極めて重要な課題となっています。

電力関連産業を取り巻く情勢が大きく変化し、事業環境が一層厳しさを増すなかにおいても、働く仲間の雇用の安定や「現場力」の維持・強化を通じ、健全で持続可能な産業の発展がはかられるよう、引き続き各構成総連、業種別部会・連絡会、加盟組合との連携のもと、産別大の課題解決に向けた取り組みを進めます。

活動のポイント

  • エネルギー政策を巡る諸課題への対応
  • 業種別部会・連絡会が抱える政策課題への対応

方針5 働く者の立場から政治に積極的に参画します

国際情勢が目まぐるしく変化するなか、未だ続く安定供給リスク、電力コストの高止まり、電力需要の増加に加え安全保障上の課題の増大など、電力関連産業を取り巻く情勢変化も著しく、事業環境は一層の厳しさを増しています。

そのようななか、電力関連産業で働く者の雇用や労働環境に関わる諸課題の解決をめざすためには、私たちの考え方や働く仲間の声、現場の実情等をしっかりと政治の場へ伝えていくことが極めて重要です。

引き続き生活者・労働者の立場から政治に積極的に参画し、政治的発言力のさらなる強化をはかるとともに、働く者の政策・制度の実現に向けて取り組みます。

活動のポイント

  • 政治活動の意義や政治への参画意識の高揚に向けた取り組み
  • 政策実現に向けた理解・要請活動の展開
  • 各級選挙への対応

電力総連 第45回定時大会

電力総連は、令和7年9月10日(水)~11日(木)の二日間に渡り、愛知県名古屋市「岡谷鋼機名古屋公会堂」において第45回定時大会を開催した。

全国各地より、約1,200名が集結し、働く者の安全衛生の確保、組織の強固な基盤づくり、総合的労働条件の維持向上、産業大の政策課題の解決、政治への積極的な参画などの2025年度の運動方針が確認された。