春季生活闘争

電力総連2022春季生活闘争 今後の進め方(その3)

2022年4月7日
第3回中央交渉推進委員会

電力総連加盟の各組合は、第2回中央交渉推進委員会で確認した「電力総連2022春季生活闘争 進め方(その2)」を踏まえ交渉を展開し、4月5日現在で227組合が要求書を提出し、93組合が賃金、賞与・一時金、労働協約改定等のいずれかの項目について解決に至っている。
先行する組合の交渉においては、燃料価格、原材料価格の上昇等による収支状況の悪化、事業環境の先行きの不透明さ、加えて、ウクライナ情勢の深刻化などもあり、昨年以上に厳しい状況にあるものの、将来を見据えた「人への投資」にこだわり、粘り強く交渉を展開したことにより、一部の組合で、月例賃金の引き上げ、初任給改定を獲得するとともに、賞与・一時金については、昨年を上回る水準を勝ち取るなど、一定の成果を引き出している。
後続する組合は、先行する組合が引き出した回答も踏まえ、構成総連・業種別連絡会・電力総連との緊密な連携のもと、要求趣旨にこだわり最後まで粘り強く交渉を展開していくこととする。

1.全体の解決状況(4月5日集約時点)

(1)賃金

賃金の解決状況は、解決に至った71組合のうち、27組合が月例賃金引き上げを獲得した。
また、初任給改定については、解決に至った41組合のうち、33組合が初任給改定を獲得した。

(2)賞与・一時金

賞与・一時金の解決状況は、年間解決に至った57組合のうち、51組合が年間4ヶ月を獲得した。また、37組合が昨年を上回る水準となった。

(3)働き方の見直し等

長時間労働の是正をはじめとする働き方の見直しや、多様な働き方ができる労働環境の整備などについて、労使で一定程度共通認識に立つことができた。そのうえで、勤務間インターバル制度の見直し、育児・介護・治療が必要な者を対象とした制度の導入・整備など、各組合の職場実態に応じた対応がはかられ、安心して働き続けることができる環境整備について、前進感ある対応がはかられている。

2.今後の進め方

コロナ禍という厳しい環境が継続するなか、電力の安定供給等をつうじて、社会機能の維持に努めている電力関連産業に働く者が、将来にわたって安全で安心して働くことのできる環境を整備するとともに、その働きの価値に見合った処遇を確保していくことが重要であり、賃金引き上げをはじめとする「人への投資」が不可欠である。各級機関は、労使に課せられた社会的責任と役割の発揮がいっそう求められていることや、電力関連産業を持続的に発展させていくためには「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」や「取引の適正化」を実現する必要があることを改めて確認する。 そのうえで、3月4日に開催した第2回中央交渉推進委員会で確認した「電力総連2022春季生活闘争 進め方(その2)」を堅持し、各級機関が一丸となって精力的に交渉を展開するとともに、有利解決を前提に、4月中の解決に向けて最大限の取り組みを行うものとする。

以上

検集部会 2022春季生活闘争 妥結結果

職種 賃金・手数料
改定額
賞与・一時金
(年間総額)
妥結日
東北 全職 0円 434,600円 3月30日
北陸 検針 6,128円 3月25日
集金 ▲27,420円
東京 屋内配線調査 656円 3月17日
異動作業 5,000円
欠測補完 0円
ガス保安 0円
中部 検針 0円 657,000円 3月17日
集金 0円 1,277,000円
中国 検針施工 0円 2.601ヶ月 3月29日
四国 検針 0円 623,500円 3月25日
九州 特定集金 0円 1,276,240円 3月22日
検針2号 一律40銭 879,704円

電工部会 2022春季生活闘争 妥結結果

  賃金改定・
改善
初任給改定 一時金
(年間総額)
妥結日
北海電気工事 賃金改定0円 初任給改定0円 1,320,000円 3月28日
ユアテック 賃金改定0円 大学・大学院4,000円引上げ
高校・高訓・短大・高専3,000円引上げ
1,580,000円 3月28日
関電工 賃金改定0円 全学歴3,000円
(2023年4月入社の者から適用)
1,720,000円 3月28日
北陸電気工事 賃金改定
平均3,000円
各学歴4,000円引上げ 業績連動 3月28日
トーエネック 実施しない。
ただし働き方改革を推進する観点から賃金改善を実施する。
大学院卒・大学卒・高専卒等4,000円
高卒2,000円
公表値から増額する。
(2022年4月入社の者から適用)
1,800,000円 3月28日
シーテック 賃金改定(賃金補正を含む)組合員一人平均1,300円 大学院卒・大卒・高専卒2,000円引き上げ
(2023年4月入社の者から適用)
高卒改定なし
1,626,000円 3月28日
きんでん 賃金改定0円
若年層について賃金改善を実施
各学歴2,000円 業績連動方式 3月28日
中電工 賃金改定0円
一般職「賃金改善実施」
全学歴2,100円増額 業績連動型賞与制度 3月28日
四電工 賃金改定0円 大学院卒、大学卒、高専卒等3,000円
短大卒、高卒2,000円
業績連動方式 3月28日
九電工 賃金改定2,000円
賃金改善1,678円
各学歴4,000円の引上げ 1,670,000円 3月28日

電力部会 2022春季生活闘争 妥結結果

  賃金改定 賞与(年間) 妥結日
北海道電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,468,000円※月数妥結 3月17日
東北電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,537,000円 3月22日
東京電力 年収水準現状維持 3月17日
中部電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,560,000円 3月17日
北陸電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,395,000円 3月17日
関西電力 月例賃金の引き上げは実施しない 業績に応じて賞与を決定 3月17日
中国電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,490,000円※月数妥結 3月17日
四国電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,562,000円 3月17日
九州電力 賃金改善300円
(若年層を中心とした改善)
1,543,000円 3月17日
沖縄電力 月例賃金の引き上げは実施しない 1,468,000円 3月17日
日本原電 月例賃金引き上げは見送る
精勤手当は現行水準維持
3月17日
電源開発 月例賃金の引き上げは実施しない 業績連動 3月17日
日本原燃 月例賃金の引き上げは実施しない 1,232,000円 3月17日

初任給引き上げ(単位:円)

    高校卒 短大卒 高専卒 大学卒 大学院卒
東北電力 引上げ額 1,000 1,000 1,000 0 0
妥結額
(総額)
166,000 176,000 186,000 211,000 231,000
東京電力 引上げ額 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000
妥結額
(総額)
174,000 182,000 194,000 218,000 241,000
中部電力 引上げ額 1,000 2,000 2,000 3,000 3,000
妥結額
(総額)
169,500 173,500 190,500 214,000 238,000
関西電力 引上げ額 別途協議する
妥結額
(総額)
中国電力 引上げ額 0 0 1,000 1,000
妥結額
(総額)
170,000 192,000 217,000 241,000
四国電力 引上げ額 4,000 0 6,000 0 0
妥結額
(総額)
170,000 183,000 192,000 214,000 236,000
九州電力 引上げ額 2,000 0 4,000 4,000 5,000
妥結額
(総額)
167,000 182,000 186,000 210,000 234,000
日本原電 引上げ額 1,000 1,000 1,000 1,000 1,000
妥結額
(総額)
167,400 175,400 187,400 210,400 232,900
電源開発 引上げ額 0 1,000 4,000 5,400
妥結額
(総額)
178,000 191,000 215,000 238,000

電力総連2022春季生活闘争の進め方(その2)

2022年3月4日
第2回中央交渉推進委員会

電力総連加盟の各組合は、「電力総連2022春季生活闘争の進め方(その1)」をふまえ、その多くが2月17日に要求を行って以降、構成総連・業種別部会・電力総連と連携をはかりながら精力的に交渉を展開している。
先行する組合の交渉において、経営側は、コロナ禍での取り組みや経営諸課題の解決に向けた組合員の貢献・努力、要求に関する組合側の思いについては一定の理解を示しているものの、燃料価格の上昇による燃料費調整制度の期ずれ影響や資機材価格の上昇等にともなう経常収益減少や事業運営の先行きの不透明さ等を理由に極めて厳しい態度を示している。
しかしながら、今次交渉においては、社会的に物価上昇局面が顕在化しており、賃上げに対する社会的要請が高まっている。また、電力関連産業を持続的に発展させていくため、コロナ禍という厳しい環境が継続するなかにあっても、電力の安定供給等をつうじて、社会機能の維持に努めている電力関連産業に働く者が、将来にわたって安全で安心して働くことのできる環境を整備するとともに、その働きの価値に見合った処遇を確保することが重要である。
そのため、経営側に対して、雇用の確保を大前提に、経済の自律的成長につながり得る賃上げをはじめ、将来を見据えた「人への投資」を強力に促すとともに、産業を支える人材の維持・確保につながる働き方の見直しを強力に押し進めなければならない。併せて、これらの基盤となる「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」や「取引の適正化」に一体的に取り組むことで、労使が社会的責任と役割を果たしていかなければならない。
今後の交渉にあたっては、こうした基本認識を再度共有するとともに、連合の闘争の進め方もふまえ、加盟組合、構成総連、業種別部会、電力総連が一体となり、要求の趣旨に沿った解決をはかるよう、力強く交渉を推進していくこととする。

1.要求書等の提出

要求書等の提出に至っていない組合は、構成総連と連携をはかり、「電力総連2022春季生活闘争方針」をふまえ、早期交渉を念頭に遅くとも3月末までに要求書等を提出する。

2.取り組み方針

(1)月例賃金引き上げ

賃金カーブ維持分を確実に確保するとともに、月例賃金引き上げにこだわり交渉を強化する。 「格差是正」等、賃金水準にこだわった要求を行っている組合は、自らのめざす賃金水準への到達に向け交渉を強化する。

(2)賞与・一時金

安定した生活を支える生活給部分として年間4ヵ月を最低水準とし、要求趣旨に沿った回答を引き出すべく交渉を強化する。

(3)仕事と私生活の調和がはかられる環境の整備

年間総実労働時間の短縮、および、仕事と育児・介護・治療等の両立支援、テレワークの適切な導入・運用については、心身の健康保持・増進や、個々人の生活と仕事の調和の実現、多様な人材が活躍できる環境の実現に向け、前進をはかるよう交渉を強化する。

(4)誰もが安心できる労働条件や労働環境の確保

高年齢者、女性、障がい者など誰もが仕事にやりがい・働きがいを持つとともに、安心して働き続けられる労働条件・労働環境の確保に向け、前進をはかるよう交渉を強化する。
退職一時金および災害補償制度の整備・充実については、組合員とその家族の安心・安定につなげる観点から、前進をはかるよう交渉を強化する。

(5)パート・有期・派遣で働く者の待遇改善

労働条件等の待遇について実態把握を行ったうえで、働きの価値に見合った待遇の確保に向け、前進をはかるよう交渉を強化する。

3.交渉推進

(1)電力総連

電力総連は、広く波及効果をもたらす観点から、連合方針や至近の情勢について適時情報提供をはかるとともに、他産別をはじめ、各組合の交渉状況や妥結内容について、構成総連との連携のもと早期に共有をはかることとする。 また、各組合の交渉が有利に進められるよう、賃金分析や経営分析等の支援を行うとともに、労働協約改定要求に関連し、他産別の制度内容等の情報収集・共有に努める。

(2)構成総連

構成総連は、統一交渉ゾーンの設定や「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」や取引の適正化の観点も踏まえた効果的なオルグの実施など、加盟組合の早期かつ有利解決に向け交渉促進をはかる。 また、交渉が難航している加盟組合に対しては、電力総連と連携しながら個別対応も含め支援を強化する。

(3)加盟組合

加盟組合は、構成総連はもとより、業種別部会・連絡会との連携を深め、先行する組合や同業他社の交渉状況について把握するとともに、統一交渉ゾーンを活かし効果的な交渉日程を配置するなど、要求の趣旨に沿った解決をはかるよう精力的に交渉を展開する。

4.今後の日程

(1)解決時期

3月中の解決をめざして最大限の取り組みを行う。 なお、3月中の解決が難しい場合であっても、有利解決を前提に、遅くとも4月末までの解決に向けて鋭意交渉を強化する。

(2)会議開催

第1回交渉連絡責任者会議を3月29日(火)、第3回中央交渉推進委員会を4月7日(木)に開催する。

以上

電力総連2022春季生活闘争 スタート!


(左:電力総連 坂田会長、右:電気事業連合会 大森事務局長)

電力総連の加盟組合は、2022春季生活闘争方針に基づき、2月17日(木)一斉に要求書を提出し、それぞれの労使交渉がスタートした。
電力総連は、一斉要求に合わせ、坂田会長より、電気事業連合会に対して要請を行い、「今次春闘は、社会的にも物価上昇局面が顕在化してきている中で、賃上げに対する期待感は非常に強まっている。電力関連産業においても、コロナ下での安定供給確保、災害復旧など社会的機能の維持に対する適切な評価が必要である。また、人材の維持・確保に資する処遇や労働条件が必要であり、人への投資に対する社会的責任が求められている。また、昨年は全電力会社でパートナーシップ構築宣言を出されたことは評価している。宣言を出したにとどまらず、サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正配分や取引の適正化への取り組みを期待する。建設的な労使交渉により主体的な解決が図られるよう、各社の真摯な対応を促していただくようお願いしたい」と述べた。

電力総連2022春季生活闘争の進め方(その1)

2022年1月27日
第1回中央交渉推進委員会

電力関連産業を将来にわたり持続的に発展させるためには、電力関連産業に働くすべての者の経済的・社会的地位の向上をはかるとともに、組合員とその家族の生活の安定・安心、やりがい・働きがいを実感できる魅力ある産業の構築に向けた取り組みを継続していくことが必要なことはいうまでもない。
電力総連2022春季生活闘争は、コロナ禍という厳しい環境が継続するなかにあっても、電力の安定供給等をつうじて、社会機能の維持に努めている電力関連産業に働く者が、将来にわたって安全で安心して働くことのできる環境を整備するとともに、その働きの価値に見合った処遇を確保することを目的に、雇用の確保を大前提として、「生産性三原則」のもと、賃金引き上げをはじめとする「人への投資」を促すとともに、「新しい生活様式」への対応を含め、産業を支える人材の維持・確保につながる働き方の見直しや、「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」の実現に向けて取り組んでいくことが必要である。
加盟組合・構成総連・業種別部会・電力総連は連携し、電力総連2022春季生活闘争方針に基づき、組織の総力を結集して交渉を推進していく。

1.事前準備

構成総連、業種別部会および加盟組合は、電力総連2022春季生活闘争方針の趣旨に沿って、要求書等の提出および要求書等の提出以降の労使交渉に向け事前準備に万全を期す。 また、早期かつ有利な解決をめざして精力的な交渉が展開できるよう交渉体制を確立する。

2.要求書等の提出

要求書等の提出は、令和4年2月17日(木)に一斉実施する。 ただし、事情により一斉要求への対応が難しい加盟組合は、早期交渉を念頭に遅くとも3月末までに要求する。

3.交渉推進

  • 電力総連大の連携や情報の共有ならびに交渉推進の強化をはかるため、交渉推進体制を【別紙】のとおり確立し、加盟組合の交渉を支援する。
  • 電力総連は、中小加盟組合をはじめとする各加盟組合の交渉を有利に進められるよう、継続的な賃金実態把握・分析および経営分析の支援を行うとともに、交渉の主張点などについて適宜情報発信を行う。加えて、構成総連との連携のもと、各加盟組合の妥結内容について時宜を得た発信を行い、電力総連内の相乗効果の発揮に努める。
  • 構成総連は、全体情勢の共有や統一交渉ゾーンの設定、時宜を得た効果的なオルグの実施など、加盟組合の早期かつ有利な解決に向けた支援を行う。
  • 加盟組合は、構成総連が設定する統一交渉ゾーンを念頭に交渉日程を組み立て、要求趣旨に沿った解決に向けて交渉の促進をはかる。

4.当面の日程

第2回中央交渉推進委員会を3月4日(金)三役会議終了後に開催することとし、それ以降の日程については、加盟組合の交渉状況、連合や他産別の動向などを総合勘案して決定する。

5.その他

  • 今次春季生活闘争に関する情報については、適宜「2022春季生活闘争情報」により発信する。
  • 連合「インフラ・公益共闘連絡会議」との連携をはかりつつ、連合の中核産別としての役割を踏まえ、加盟組合の底上げに資する取り組みを進める。

以上

電力総連2022春季生活闘争方針を決定する

電力総連は、1月27日(木)に東京都内において、2021年度第1回中央委員会を開催し、電力総連2022春季生活闘争の方針を決定した。
同日、第6回三役会議にて中央交渉推進委員会の設置を確認し、引き続き第1回中央交渉推進委員会において、「電力総連2022春季生活闘争 進め方(その1)」を確認するとともに、電力総連統一要求日(2022年2月17日)に向けて要求準備を進めていくこととした。

電力総連2022春季生活闘争方針

2022年1月27日
第1回中央委員会

Ⅰ.はじめに

連合は、2022春季生活闘争方針において、コロナ禍の影響や世界経済の不安定要因など先行きの不透明感はあるものの、足下の経済指標は回復基調にあり、2021年度末にはコロナ前のGDP水準をほぼ回復し、2022年度には超えることが見込まれる一方で、勤労者家計は長期にわたり低迷し、特にセーフティネットが脆弱な有期・短時間・契約等労働者や経営基盤の弱い中小企業、コロナ禍の影響が大きい産業で働く労働者ほど深刻な影響を受けている。また、依然として是正されない男女間賃金格差をより拡大させ、固定化している。その根っこには、不安定雇用の拡大と中間層の収縮、貧困や格差の拡大などコロナ以前から積み重なってきた分配のゆがみがあり、今こそ、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、働く仲間の力を結集し現状を動かしていくべき時であるとしている。また、経済の後追いではなく、経済・社会の活力の原動力となる「人への投資」を積極的に求める「未来づくり春闘」を展開していくとしている。
また、①賃上げ、②働き方の改善、③政策・制度の取り組みを3本柱として、すべての組合が賃上げに取り組むことで、「底上げ」「底支え」「格差是正」の取り組みを加速させ、分配構造を転換する突破口として、働き方の改善、経済対策などとセットで経済を自律的な回復軌道にのせるとしている。
さらに、誰もが安心・安全に働くことができること、個々人のニーズにあった多様な働き方ができるようにすることは喫緊の課題であり、引き続き、働き方の改善に取り組む。加えて、生産性三原則にもとづく建設的な労使交渉を通じ成果の公正な分配をはかり、広く社会に波及させていくために、「みんなの春闘」を展開し、集団的労使関係を広げていくこととしている。

電力総連2022春季生活闘争は、連合2022春季生活闘争方針や取り巻く情勢等を踏まえ、「人への投資」により経済の好循環を起動させ、「経済の自律的成長」に取り組むこと、コロナ禍において安定供給確保と感染症対策の両立に取り組み社会機能を維持し続けている組合員に報いること、電力関連産業を取り巻く環境が大きく変化しようとしているなか、組合員のエンゲージメントを向上し挑戦意欲を喚起すること、産業の持続的な発展に不可欠な人材の維持・確保等を目的に、すべての加盟組合が月例賃金の絶対額の引き上げに継続して取り組むことで、電力関連産業に働く者の「底上げ」「底支え」実現をめざす。
また、近年、成果を上げてきた「電力総連ミニマム水準」や「目標水準」等、めざすべき賃金水準の実現にこだわった取り組みを継続・定着させることで、「格差是正」を積極的に推進する。とりわけ、300人以下の加盟組合における賃金水準は社会水準を下回る状況にあるが、社会機能の維持を担う者にふさわしい賃金水準を確保することで、電力関連産業の持続的な発展に不可欠な人材の維持・確保につながるよう取り組みを強化する。
あわせて、働く者の立場にたった働き方の見直しを年間賃金の引き上げとともに柱のひとつと位置づけ、取り組みを定着・強化する。具体的には、従前からの取り組みに加え、個々人のニーズに合った多様な働き方ができる環境整備として、テレワークなどコロナ禍で見直された新たな働き方を適切に導入・運用させていくとともに、労働力人口の減少が顕在化するなか、産業を担う人材の維持・確保や技術・技能の維持継承が重要性を増していることを踏まえ高年齢期の働き方の見直しをいっそう推進する。
取り組みにあたっては、組合員とその家族の生活の安定・安心、やりがい・働きがいを実感できる魅力ある産業の実現に向け、加盟組合、業種別部会・連絡会、構成総連、電力総連が有機的な連携をはかり、組織の総合力を最大限活かしていくこととする。加えて、連合2022春季生活闘争における各種共闘や地方連合会が取り組む「地域ミニマム運動」への参画や、集団的労使関係を広げる「みんなの春闘」の展開など、連合の中核産別としての役割と責任を踏まえた対応をはかるものとする。

Ⅱ.経済社会の情勢

  • 日本経済全般の動向については、1月の月例経済報告(1月18日内閣府公表)において、「景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中、このところ持ち直しの動きがみられる。先行きについては、感染対策に万全を期し、経済社会活動を継続していく中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、感染症による影響や供給面での制約、原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある。また、金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある」としている。
  • 2021年7~9月期の四半期別の実質GDP成長率(12月8日内閣府公表、2次速報値)は前期比△0.9%(年率換算△3.6%)と悪化した。
    また、2021年度の実質GDP成長率については日本銀行(10月29日公表)が3.4%としているほか、民間36機関平均(1月13日公表)は2.72%と予測している。
  • 企業の収益については、月例経済報告にて「感染症の影響が残る中で、非製造業の一部に弱さが残るものの、持ち直しているとしている。また、企業の業況判断は、持ち直しの動きがみられる」との態度を示している。
  • 物価については、11月の消費者物価指数(12月24日総務省公表)が、総合指数で前年同月比0.6%増加、生鮮食品を除く総合指数で前年同期比0.5%増加となっている。
    また、2021年度の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)に関しては、日本銀行が0.0%(10月22日公表)としているほか、民間36機関平均が△0.01%(1月13日公表)としている。
    なお、月例経済報告においては、引き続き日本銀行に対して、「感染症の経済への影響を注視し、適切な金融政策運営を行い、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待する」としている。
  • 雇用情勢については、11月の完全失業率(12月28日総務省公表)は、前月比同率の2.8%となった。2021年度の完全失業率に関しては、民間36機関平均(1月13日公表)が2.79%と予測している。
    11月の有効求人倍率(12月28日厚生労働省公表)は、前月と同水準の1.15倍となっている。
    また、日銀短観(12月13日日本銀行公表)によれば、雇用人員の過不足感を表す「雇用人員D.I」は全規模全産業合計の「最近」が△21、「先行き」が△24と人手不足が継続している。
  • 政府は、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義を実現していくため、内閣に新しい資本主義実現本部を設置した。また、同本部の下、新しい資本主義の実現に向けたビジョンを示し、その具体化を進めるため、新しい資本主義実現会議を開催することとしている。現在、世界各国において、持続可能性や「人」を重視し、新たな投資や成長につなげる、新しい資本主義の構築を目指す動きが進んでおり、我が国が持続可能性や人的資本を重視するこの動きを先導することを目指すとしている。
  • 2022年4月から育児・介護休業法改正により男性版産休制度の創設など、ワーク・ライフ・バランスの観点からも働きやすい環境整備が進められている。

Ⅲ.電力総連2022春季生活闘争を取り巻く情勢

1.経営環境
  • 電力関連産業を取り巻く情勢については、電力小売全面自由化やガス小売全面自由化により、エネルギー関連企業間の競争がいっそう激化している。電力関連産業各社は、競争時代を勝ち抜くために、収益拡大等に向けた新たな事業への取り組みや様々な経営効率化施策を実施するとともに、グループ企業との役割分担見直しを含めグループ一体となった取り組みを進めている。
  • エネルギー政策を巡る諸課題については、2050年カーボンニュートラル宣言や2021年4月に示された温室効果ガスの新たな削減目標をはじめ、エネルギー・気候変動問題等を巡る内外の情勢変化等を踏まえたエネルギー基本計画(第6次計画)への対応など、電力関連産業の事業運営や労働環境、雇用に影響を与える可能性のある課題が山積している。
  • スマートメーターをめぐる状況については遅くとも2024年度までに導入を完了する予定となっていることなどから、これらに関連する業務に従事する者の雇用・職域・労働条件の確保に向けた取り組みが喫緊の課題となっている。
  • 第4次産業革命といわれるIoT、ビッグデータ活用、人工知能等の技術革新によって、事業環境や働き方が変化してきており、コロナ禍によりその流れが加速している。
  • 原子力発電所の再稼働については、2022年1月現在、加圧水型原子炉(PWR)プラント10基が再稼働を果たしているほか、7基が設置変更許可を受けており、再稼働に向けた取り組みが着実に進められている。一方で、複数の原子力関連施設における新規制基準に係る適合性審査の長期化などにより依然として再稼働の動向は不透明な状況となっている。また、再稼働している発電所についても依然として司法リスクを抱えている。
  • 電力各社の第2四半期連結決算において、販売電力量は、コロナ禍による落ち込みの反動があったものの、競争激化などにより昨年に比べ半数以上の会社で減少した。売上高は、卸販売の増加等により、ほとんどの会社で増加となった。経常利益は、燃料価格の上昇などにより全ての会社で昨年に比べて減少し、通期見通しにおいても、同様の理由からほとんどの会社が減少を予想しているなど、全体的に厳しい状況にあり、その影響を受けているグループ企業等もある。
2.職場の状況
  • 電力小売全面自由化など、電力関連産業全般において競争が激化し、更には、コロナ禍における事業継続への対応や、電力システムのレジリエンス強化、原子力関連施設の新規制基準への対応、太陽光発電等の自然変動電源の拡大に伴う対応、カーボンニュートラルへの対応などの事業環境のもとで、職場組合員は、業務の高度化・多様化により質・量ともに業務負担がいっそう増加するなかにあって、直面する経営諸課題の解決に向け懸命に取り組むとともに、グループ一体となったさらなる経営効率化に取り組んでいる。
  • コロナ禍において、職場組合員は、エッセンシャルワーカーとして、社会機能を維持していくために、昼夜を問わず安定供給確保に取り組んでいる。また、近年多発している大規模自然災害に際しては、極めて高い緊張感のもと、電力関連産業に働く仲間が一丸となって、早期復旧に向け懸命な取り組みを続けている。
  • 労働力人口の減少や技術・技能を有する者の流出に伴い、労働力不足は厳しさを増しており、電気保安業をはじめ電力関連産業のなかには労働力確保が困難な状況が依然として見受けられる。次代を担う若年層や豊富な知識・経験を有する高年齢層の退職は電力関連産業の基盤となる技術・技能の維持継承に大きな影響を及ぼしかねず、人材の維持・確保はいっそう重要性を増している。
    また、電気工事業をはじめとする建設業を中心に依然として長時間労働が続いている職場もあり、2024年4月からの時間外労働の上限規制の適用にむけた働き方の見直しや取引関係の適正化が課題となっている。
  • コロナ禍を契機として、「新しい生活様式」に対応した働き方の見直しにより、テレワークなどの導入に向けた労使協議が進展し、制度が導入された職場も増えてきている。

Ⅳ.連合2022春季生活闘争方針の基本的考え方(抜粋)

1.意義と目的
(1)コロナ禍にあっても「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、働く仲間が共闘し未来への一歩を踏み出そう。

コロナ禍の影響や世界経済の不安定要因など先行き不透明感はあるものの、足下の経済指標は回復基調にあり、2021年度末にはコロナ前のGDP水準をほぼ回復し、2022年度には超えることが見込まれる一方で、勤労者家計は長期にわたり低迷し、コロナ禍で我慢を強いられている。特に、セーフティネットが脆弱な有期・短時間・契約等労働者や経営基盤の弱い中小企業、コロナ禍の影響が大きい産業で働く労働者ほど深刻な影響を受けている。また、依然として是正されない男女間賃金格差をより拡大させ、固定化している。その根っこには、不安定雇用の拡大と中間層の収縮、貧困や格差の拡大などコロナ以前から積み重なってきた分配のゆがみがあり、また、人口動態やライフスタイル、産業構造の変化など中長期を展望して対応しなければならない課題がある。
いまこそ、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、働く仲間の力を結集し現状を動かしていくべき時であり、経済の後追いではなく、経済・社会の活力の原動力となる「人への投資」を積極的に求める「未来づくり春闘」を展開していく。

(2)すべての組合が賃上げに取り組むことで、「底上げ」「底支え」「格差是正」の取り組みを加速させ、分配構造を転換する突破口とする。働き方の改善、経済対策などとセットで経済を自律的な回復軌道にのせる。

①賃上げ、②働き方の改善、③政策・制度の取り組みを3本柱として、感染症対策をはかりながら景気を安定的に回復させつつ、中期的に分配構造を変え「働くことを軸とする安心社会」の実現への道を切り開いていく。
賃上げ分が明確にわかる中小組合の賃上げ分が率で全体を上回り、有期・短時間・契約等労働者の賃上げがフルタイムで働く組合員の平均を上回るなど、格差是正と「働きの価値に見合った賃金水準」を意識した取り組みが前進してきた。雇用の確保を大前提に、それぞれの状況の違いを理解しながら、すべての組合が賃上げに取り組むことを基本に据え、全体の底上げと同時に規模間、雇用形態間、男女間などの格差是正の流れを加速させる。
コロナ禍にあって誰もが安心・安全に働くことができること、超少子高齢人口減少社会という大きなトレンドを踏まえ個々人のニーズにあった多様な働き方ができるようにすることは喫緊の課題である。

(3)「みんなの春闘」を展開し、集団的労使関係を広げていこう。

生産性三原則にもとづく建設的な労使交渉を通じ成果の公正な分配をはかり、広く社会に波及させていくためには、より多くの働く仲間を結集することが必要であり、多様な働く仲間を意識した取り組み展開ができるよう工夫する。
春季生活闘争は、労働組合の存在意義をアピールできる場でもある。組織化と連動し、集団的労使関係を社会に広げていく機会とする。

2.基盤整備
(1)雇用の維持・創出、社会的セーフティネットの維持・強化、労使協議の実施

コロナ禍で大きな影響を受けている産業・企業や雇用保険でカバーされていない労働者などへの対応が必要である。在籍型出向や雇用調整助成金等政策・制度面から雇用・生活対策に引き続き取り組む。
構成組織や加盟組合においては、労使協議等を通じ、産業や企業の現状と見通しに関する情報や今後の計画などについて十分把握し、必要な対応をはかる。

(2)サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配

企業規模間格差是正を進めるためには、サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配が必須であり、働き方も含めた「取引の適正化」を進める他、産業の特性に合わせて、「取引の適正化」に取り組む。
「パートナーシップ構築宣言」の取り組みを広げ、実効性を高める。連合は、闘争の前段において、政府への要請活動や経営者団体との懇談会などを通じ、取り組みを進める。組合員は消費者として、倫理的な消費行動を実践するとともに、コロナ禍で大きな影響を受けた産業の仲間に対する支援を意識していく。

(3)賃金水準闘争を強化していくための取り組み

労働組合は自らの賃金実態を把握し、構成組織等が掲げる賃金水準をはじめとする社会的な賃金指標や生計費の指標と比較することで是正すべき格差を把握し、めざすべき目標を設定することができる。まず、「地域ミニマム運動」への参画等を通じて組合員の賃金実態を把握する。
構成組織は、加盟組合による個人別賃金データの収集・分析・課題解決に向けた支援を強化する。同時に、地域における産業別賃金相場の形成を視野に入れて、「地域ミニマム運動」への積極的参画体制を整えるため、地方連合会と連携していく。

(4)集団的労使関係の輪を広げる取り組み

組織化は労使交渉の大前提であり、2022春季生活闘争がめざすところの実現に不可欠である。春季生活闘争の取り組みを通じ、労働組合の意義と集団的労使関係の重要さについて社会にアピールするとともに、仲間づくりにつなげていく。
職場における労使協定の締結や過半数代表制の運用の適正化に向けた組織点検と組織強化・拡大を一体的に展開していく。

Ⅴ.電力総連の基本方針

電力関連産業を将来にわたり持続的に発展させていくためには、取り巻く環境がどのように変化しようとも、短期・中長期的な観点から、電力関連産業に働く者すべての経済的・社会的地位の向上をはかるとともに、組合員とその家族の生活の安定・安心、やりがい・働きがいを実感できる魅力ある産業の構築に向けた取り組みを継続していくことが必要なことはいうまでもない。
電力総連2022春季生活闘争は、コロナ禍という環境にあっても、電力の安定供給等をつうじて、社会機能の維持に努めている電力関連産業に働く者が、将来にわたって安全で安心して働くことのできる環境を整備するとともに、その働きの価値に見合った処遇を確保することを目的に、雇用の確保を大前提として、「生産性三原則」のもと、賃金引き上げをはじめとする「人への投資」を促すとともに、「新しい生活様式」への対応を含め、産業を支える人材の維持・確保につながる働き方の見直しを強力に押し進めることとする。併せて、「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配」に一体的に取り組む。
なお、生産性三原則(「雇用の維持・拡大」「労使の協力と協議」「成果の公正分配」)では、雇用の安定、労働条件の維持向上と生産性向上とは相対するものではなく、むしろ労使の協力と協議によって両立が可能であることが明示されていることに留意し、労使交渉・協議を行うこととする。

  1. 賃金については、賃金カーブ維持分の確保を大前提とし、「経済の自律的成長」を図るための所得向上、賃金の社会性を踏まえた賃金の引き上げに取り組むこと、コロナ禍において安定供給確保と感染症対策の両立に取り組み社会機能を維持し続けている組合員に報いること、電力関連産業を取り巻く環境が大きく変化しようとしているなか、組合員のエンゲージメントを向上し挑戦意欲を喚起すること、産業の持続的な発展に不可欠な人材の維持・確保等を目的に、すべての加盟組合が月例賃金の引き上げに取り組むことで、「底上げ」「底支え」を継続・前進させる。さらには、めざすべき賃金水準の実現にこだわった取り組みを定着・強化させることで、「格差是正」を積極的に推進する。
  2. 賞与・一時金については、年間賃金の一部として安定した生活を支える生活給部分を最低限確保することを基本に取り組みを進める。
  3. 日本は構造的に生産年齢人口が減少しており、産業を持続的に発展させるためには、人材の維持・確保が重要であることに変わりはない。したがって、生活時間の確保を含む労働時間の短縮やライフイベントに応じた多様な働き方の実現など、仕事と私生活の調和がはかられる環境整備や、高年齢者や障がい者をはじめ誰もが安心できる労働条件や労働環境の確保、パート・有期等で働く者の待遇改善など、安全・安心に働ける職場環境整備に取り組む。とりわけ、ワーク・ライフ・バランス実現や感染リスク低減等の観点からさらなる推進が見込まれるテレワークの適切な導入・運用に取り組むとともに、人材の維持・確保や技術・技能の維持継承の重要性が増していることを踏まえ高年齢期の定年年齢引き上げや雇用機会の確保に向けて取り組む。

Ⅵ.具体的な取り組み

1.雇用安定と人材確保への取り組み

電力関連産業を取り巻く環境の変化に伴い、経営効率化方策のさらなる深化、企業の再編やグループ企業との役割の見直し、スマートメーター導入など、こうした構造的課題に加え、コロナ禍による日本経済への影響により、一部の加盟組合においては、雇用・職域に対する不安が生じている。
また、少子化に伴う若年労働者の減少や電力関連産業を取り巻く環境変化に伴い、新規採用が困難となっていることや、技術・技能を有する高年齢層の退職によって、職場では、事業を支える人材の不足や技術・技能の維持継承が困難となる事態が一部に散見される。
今後も、電力関連産業が持続的に発展していくためには、そこに働く者の雇用不安の払拭と人材の確保・育成が重要であり、構成総連・加盟組合が総合力を発揮して諸課題の解決に向けて取り組みを進める。

  • 加盟組合は、企業の経営状況や経営計画などを確実に把握したうえで、経営基盤の安定に向けた労使協議を行うとともに、雇用安定や人材の確保・育成の重要性について、労使の共通認識を醸成していく。
  • 加盟組合は、雇用安定に資する条項の整備に向けて、人事条項に関する事項について確認するとともに、労働協約の締結、整備・充実に取り組む。
  • 雇用・職域に対する不安が顕在化している加盟組合は、構成総連との連携のもと、雇用の安定や新たな職域の確保に向けた取り組みを進める。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策等に伴い影響を受けている加盟組合は、パート・有期・派遣で働く者等を含め、政府や地方自治体等の助成金・補助金を最大限活用し、雇用の維持に向け取り組む。
  • 構成総連は、加盟組合間の連携をいっそう深め、職場課題を的確に把握するとともに、雇用安定や人材の確保・育成に係わる諸課題の解決に向けて、労使懇談会等の充実に取り組む。
  • 電力総連・構成総連・加盟組合・業種別部会は、状況に応じて、申入れの実施を含め、雇用安定や人材の確保・育成につながる取り組みを行う。
  • デジタル化への対応を含む教育訓練機会の確保・充実など、付加価値創造の源泉である人への投資を実現するよう取り組む。
2.賃金の取り組み

すべての加盟組合は、事前準備として自社の賃金実態把握を確実に行う。賃金制度を確立していない加盟組合は、賃金カーブ維持分の確保に徹底的に取り組む。
すべての加盟組合は、「経済の自律的成長」を図るための所得向上、賃金の社会性を踏まえた賃金の引き上げに取り組むこと、コロナ禍において安定供給確保と感染症対策の両立に取り組み社会機能を維持し続けている組合員に報いること、電力関連産業を取り巻く環境が大きく変化しようとしているなか、組合員の挑戦意欲を喚起すること、産業の持続的な発展に不可欠な人材の維持・確保などに資するよう賃金引き上げに取り組むこととする。具体的には、「底上げ」「底支え」、めざすべき賃金水準の実現にこだわった取り組みをつうじた「格差是正」等の実現をめざし、3,000円以上の要求とする。
また、自組合の賃金水準がミニマム水準、目標水準Ⅰ等に到達していない加盟組合は、格差是正分を上乗せした金額(目安3,000円)を要求することを基本とし、到達している加盟組合は、目標水準、2022指標等をもとに、自組合の賃金実態に応じて社会水準との格差是正分を設定する。

電力総連2022春季生活闘争賃金の取り組みの概念図
(1)自社の賃金実態の把握

交渉の事前準備として、賃金実態を把握し賃金カーブ維持分に必要な原資の算出を行うとともに、賃金カーブの歪みや年齢間・男女間の賃金分布の偏りなど課題把握を行う。また、過去の賃金カーブと比較して、賃金水準が経年的に低下しているなどの要因の検証も十分に行う。

賃金カーブの歪みの把握とは:モデル賃金カーブと比較し傾きの度合いや歪みについて把握すること

(2)賃金カーブ維持分の確保
  • 賃金制度(昇給ルールが制度化されている)を確立している加盟組合は、その賃金表・昇給ルールを維持する。
  • 賃金制度(昇給ルールが制度化されている)を確立していない加盟組合は、賃金カーブ維持分を要求する。
  • 過去に雇用安定を優先して、定期昇給相当分の凍結や削減などを行わざるを得なかった加盟組合は、それらを回復する。
(3)マクロの観点からの「所得向上」に向けた賃金引き上げの取り組み

「経済の自律的成長」を図るための所得向上、賃金の社会性を踏まえた賃金の引き上げに取り組む。

(4)職場活力高揚の観点からの賃金引き上げの取り組み

コロナ禍において安定供給確保と感染症対策の両立に取り組み社会機能を維持し続けている組合員に報いることや、人材の維持・確保に向けた労働条件の引き上げや魅力ある産業をめざした「人への投資」、生産性向上に向けた貢献・努力、経営環境などを総合的に勘案し、職場活力高揚に向けて賃金引き上げに取り組む。

(5)「格差是正」等、めざすべき賃金水準の実現にこだわった取り組み

加盟組合は、自社の賃金実態や賃金に関する個別事情を勘案しつつ、社会水準等の確保や、低下した賃金水準の回復、賃金カーブの歪みや賃金分布の偏りの是正など、以下に掲げる指標などを踏まえ、賃金水準の格差是正等、めざすべき賃金水準の実現にこだわった取り組みを積極的に推進する。
ミニマム水準および目標水準Ⅰに到達していない加盟組合は、格差是正分を上乗せした金額を要求することを基本とする。

①個別賃金水準が「電力総連ミニマム水準」に到達していない加盟組合は、最低限必要な生計費を確保する観点から、その水準に到達するよう取り組む。

電力総連ミニマム水準

年齢 18歳 20歳 25歳 30歳 35歳 40歳 45歳 50歳
扶養 単身 単身 単身 配偶者+子1 配偶者+子2 配偶者+子2 配偶者+子2 配偶者+子2
水準(円) 153,800 162,300 188,300 225,200 277,500 310,700 337,000 357,600

水準は人事院標準生計費を基に算出

地域別最低賃金に法定労働時間(174時間)を乗じた値がミニマム水準を超える地域は、地域別最低賃金に法定労働時間を乗じた値以上をめざす。

②個別賃金水準が「電力総連ミニマム水準」を超える加盟組合は、産別内の格差是正や電力総連全体の賃金水準を底上げしていく観点から、下表の目標水準Ⅰ・Ⅱの確保をめざし取り組む。

目標水準

目標水準Ⅰ 目標水準Ⅱ
高卒18歳(初任給) 165,000円 172,000円
高卒20歳・勤続2年 176,000円 184,000円
高卒25歳・勤続7年 222,000円 248,000円
高卒30歳・勤続12年
(主要指標)
266,000円 296,000円
高卒35歳・勤続17年
(主要指標)
304,000円 344,000円
高卒40歳・勤続22年 338,000円 390,000円
高卒45歳・勤続27年 376,000円 443,000円

電力総連「2020労働条件調査」ならびに厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」の過去5年平均額を勘案し算出。目標水準Ⅰは中位、目標水準Ⅱは第3四分位。但し、「高卒20歳・勤続2年」については、厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」に20歳の項目がないため、電力総連「2020労働条件調査」の値を使用。

「高卒18歳(初任給)」の目標水準Ⅱについては、連合加盟組合における主要組合の高卒初任給水準を考慮し設定。

③個別賃金水準が目標水準Ⅱを超える加盟組合は、下表の目標水準Ⅲなど、基幹産業として全産業ベースの上位水準の確保に向け取り組む。

目標水準Ⅲ

高卒18歳(初任給) 184,000円
高卒20歳・勤続2年 194,000円
高卒25歳・勤続7年 277,000円
高卒30歳・勤続12年 340,000円
高卒35歳・勤続17年 396,000円
高卒40歳・勤続22年 450,000円
高卒45歳・勤続27年 524,000円

厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」の第9十分位の過去5年平均額を勘案し算出。但し、「高卒20歳・勤続2年」については、同調査に20歳の項目がないため、電力総連「2020労働条件調査」の値を使用。

④経年的に賃金水準が低下している加盟組合は、その実態を把握し、社会水準(厚生労働省「賃金構造基本統計調査(賃金センサス)」:企業規模計・高校卒・標準労働者・男性・30歳・中位)をめざすとの考え方に基づき、格差是正および復元に取り組む。なお、賃金実態が把握できないなどの事情がある場合における電力総連加盟組合300人以下の個別賃金30歳ポイント(単純平均)での参考指標は以下のとおり。

参考指標

指標1 社会水準との格差是正
個別賃金が社会水準と比較し低位にある場合は、中期的にその格差是正に取り組む。【1,500円】
指標2 自社賃金水準ピークへの復元
自社賃金水準ピークへの復元をめざし、職場実態を踏まえ、中長期的にその復元に取り組む。【1,800円】
指標3 社会水準ピークとの格差是正
連合全体としてめざす水準であり、職場実態を踏まえ、中長期的にその格差是正に取り組む。【2,000円】
2022指標 社会水準回帰線との格差是正
個別賃金が直近の社会水準と比較し低位にある場合の短期的な取り組み。 ※単年度の目安水準:3,000円(≒8,500円÷3年)

⑤賃金制度改定による影響の検証と回復

労使合意した賃金制度について、事業環境等を踏まえ、月例賃金の一時的減額や定期昇給原資等を減額改定した場合などは、その後の個別賃金水準の実態を把握し、自社の社会的位置取りや組合員の労働意欲向上を勘案し要求を行う。

⑥賃金カーブの歪みや賃金分布の偏りの是正

自社の賃金実態を把握し、歪みや偏りがあり、是正が必要と判断される場合は、その改善に取り組む。

(6)最低賃金協定の取り組み

パートタイム労働者・有期契約労働者も含めた電力関連産業に働く者すべての企業内最低賃金として、加盟組合ごとに最低賃金協定の締結に向けて取り組む。

最低賃金締結目標水準
東京都・神奈川県の地域別最低賃金時間額を考慮し、時間額「1,050円以上」をめざす。 なお、時間額1,050円を超える場合には、連合方針を踏まえ1,150円をめざす。

(7)初任給の引き上げ

技術・技能の維持継承をはかるうえで安定的な新規採用は必要不可欠なことから、労働需給の情勢や同業他社との比較・分析を行い、電力関連産業を支える有用な人材を確保できるよう各加盟組合で要求額を決定する。
電力総連ミニマム水準18歳相当額、目標水準Ⅰ18歳相当額を下回っている加盟組合はその確保に向けて取り組む。

(8)配分交渉の充実

生活の安定を確保し、公平・公正でやりがい・働きがいにつながる配分をめざし、要求策定段階から配分交渉を重視した取り組みを行う。

(9)賃金制度の確立

賃金制度・体系を確立していない加盟組合は、賃金実態を把握し、自社の課題を明らかにしたうえで、労使による検討・協議の場を設置し、賃金制度・体系の確立に向け取り組む。とくに、安定的な賃金水準を確保する観点から、定期昇給のルール化をはかっていく。

3.賞与・一時金の取り組み

賞与・一時金については、年間賃金の一部として安定した生活を支える生活給部分を最低限確保することを基本として、次により要求を行う。

(1)要求水準

「年間4ヵ月を最低水準」とし、4ヵ月に上積みをはかった要求とすることを基本とする。

(2)要求・妥結方式

賞与・一時金は、年間賃金の一部として位置づけ、年間収入の安定をはかるため、夏冬型による年間要求・年間妥結を基本とする。

(3)冬季分の扱い

冬季分については、賃金引き上げ後のベースを使用し、夏季分に準じた扱いとする。

(4)支給日

夏季分は6月上旬、冬季分は12月上旬とする。

4.仕事と私生活の調和がはかられる環境の整備
(1)年間総実労働時間の短縮

長時間労働・過重労働は、個人の生活と仕事の調和に影響を与えることはもとより、メンタルヘルス不調や過労死といった問題を引き起こすほか、女性や若者、高齢者など多様な人材が活躍できる社会の構築を阻害する要因となっている。
また、新型コロナウイルス感染症の予防・拡大防止に伴いテレワークの導入が進められるなか、長時間労働・過重労働につながりかねない懸念があるため適切な労働時間管理、時間外・休日・深夜労働等の長時間労働対策が必要とされている。
各加盟組合は、罰則付き時間外労働の上限規制の導入や適正な労働時間管理の義務化などの法改正に適切に対応するとともに、法改正の趣旨や「電力総連時短指針」の考え方を踏まえ、労働者の身体・精神の保護や家庭生活・社会生活を営むための生活時間の確保につながるよう、働き方や休み方の見直しをよりいっそう積極的に推進する。これらの取り組みによって年間総実労働時間1,800時間の達成をめざす。

①労働時間に関する労使協議の充実

  • すべての加盟組合は、「電力総連時短指針」を踏まえ、労使委員会・時短検討委員会等を開催し、過重労働解消や適正な労働時間管理、年次有給休暇の取得促進などについて認識の共有に努めるとともに、改善に向けた行動計画の策定に取り組む。また、半期ごとに、労働時間や年次有給休暇取得率などの実績に関する詳細なデータの開示を求めるとともに、必要に応じて業務量の均平化や人員配置の見直しなどを求めることとする。
  • 厚生労働省「労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針」について労使委員会等をつうじて理解を深める。また、36協定の特別条項の延長時間引き下げや特別条項締結時における健康福祉確保措置の実施など当該指針の趣旨に沿った内容となるよう取り組む。
  • 労働時間管理については、労働安全衛生法改正によりすべての労働者を対象とした客観的方法による労働時間の把握が義務化されたことやコンプライアンスの観点も踏まえ、厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に則った取り扱いとなるよう取り組む。

②年次有給休暇の取得向上の取り組み

  • 年次有給休暇の取得日数については、これまでの年次有給休暇の取得実績を踏まえ、「年間12日以上」をめざす。とくに、改正労働基準法により事業者に年休5日の時季指定が義務化されたことを踏まえ、計画取得や連続取得など、実態に応じた制度や対策となるよう取り組む。また、使用者による時季指定の方法について、労働者の意見が尊重されているか労使委員会等において確認する。
  • 年次有給休暇の完全取得が概ねできている加盟組合は、初年度付与日数を15日以上とすることや年間20日付与となるまでの勤続年数の短縮に取り組む。
  • 計画的に月1日以上は有給休暇の取得ができるよう、職場環境の整備やルール作りなどを行う。

③年間所定労働時間短縮の取り組み

  • 年間所定労働時間が2,000時間を超えている加盟組合は、「電力総連時短指針」に基づき、休日日数を増やすなど年間所定労働時間を2,000時間以下とするよう要求を行う。

④所定外労働時間の削減などの取り組み

  • 36協定の締結にあたっては、所定外労働時間の削減に向け、時間外労働の上限規制への適正な対応をはかりつつ、以下の内容を基本に取り組む。
    • 休日労働時間を含む時間外労働時間は、1ヵ月45時間以内、年360時間以内に抑えることを原則とする。
    • やむを得ず特別条項を締結する場合においては、休日労働時間を含めて年720時間以内とすることを基本とし、労働時間の延長は原則として限度時間(1ヵ月45時間以内、年360時間以内)を超えないものとされていることを踏まえ、より抑制的な時間となるよう取り組む。
    • 休日労働を含めて年720時間を超えざるを得ない場合であっても、業務運営や人員配置の見直しに向けた労使協議を行い、休日労働時間を含め年720時間以内に近づけるべく、段階的に引き下げを行う。
    • 時間外労働の上限規制適用猶予業務(建設業・自動車運転業務など)や適用除外業務(新技術・新商品等の研究開発業務)においても、他業種と同様の上限時間を設定すること等を基本に取り組む。
    • 時間外労働時間の積算は、法定労働時間ではなく所定労働時間を上回る労働時間とするよう取り組む。
  • 長時間労働者への医師の面談指導については、改正労働安全衛生法(2019年4月1日施行)により対象が月100時間から月80時間を超過した者に引き下げられたことを踏まえ、月80時間を超過した者全員を対象に実施するよう取り組む。また、月45時間超過者で健康への配慮が必要な者についても、その対象とするよう取り組む。
  • 所定外労働時間の削減に向けては、連合の「時短レシピ」や「電力総連時短指針」等を参考に、定時退社日・ノー残業デー・ノー休日出勤デーの設定などに取り組む。
  • 労働時間等設定改善法改正により勤務間インタ-バル制度の導入が努力義務化されたことを踏まえ、職場実態に応じた実効性ある制度導入に取り組む。なお、労災認定基準の改正(2021年9月14日通達:脳・心臓疾患の労災認定基準)が行われ、労働時間以外の負荷要因として、勤務間インターバルが短い勤務(おおむね11時間未満)等が追加されたことを十分考慮し、休息時間の確保に向け労使にて論議を深める。

⑤時間外割増率の引き上げなどの取り組み

  • 1ヵ月60時間を超える時間外労働の割増率については、労働基準法改正(2023年4月1日施行)により中小企業に対する猶予措置が廃止される趣旨や現状のダブルスタンダードを早期に解消する観点から、猶予対象となっている中小企業についても50%以上の実現に取り組む。
  • 「限度時間を超える時間外労働は法定割増率を超える率とするよう努める」とする指針(労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長及び休日の労働について留意すべき事項等に関する指針)に基づき、法定に張り付いている場合は割増率30%以上の要求を行う。また、法定を超える率となっている場合においても30%以上となるよう取り組む。
  • 時間外労働の積算は所定労働時間を超過したものとし、時間外労働の積算方法については、平日・休日の区別なく合算するよう取り組む。
  • 代替休暇の導入にあたっては、労働対価は本来賃金で支払うことが原則であるとの考え方を踏まえ、加盟組合は個別に判断することとする。
  • 年次有給休暇の時間単位付与の導入にあたっては、有給休暇は本来1労働日を単位として取得するものとの考え方を踏まえ、加盟組合は個別に判断することとする。
(2)仕事と育児・介護・治療等の両立支援の取り組み

①改正育児・介護休業法などへの対応

2020年5月7日には、新型コロナウイルス感染症の感染拡大等を踏まえ、「妊娠中及び出産後の女性労働者が保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするために事業主が講ずべき措置に関する指針」が改正され、妊娠中の女性労働者の母性健康管理上の措置に新型コロナウイルス感染症に関する措置が規定された。
同年6月1日施行の改正育児・介護休業法では、ハラスメントに関する相談を行ったこと等を理由とする不利益取り扱いが禁止されるなどの整備が行われた。
また、2022年4月施行の同法では、出産育児等による労働者の離職を防ぎ希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できるようにするため、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び労働者に対する個別の周知・意向確認の措置を義務付け、育児休業給付に関する所要の規定整備等の措置を講ずることとしている。さらに、2022年10月施行の同法では、男性の育児休業取得促進に向けた柔軟な育児休業の枠組みの創設や分割取得を可能とすることとしている。
こうした法改正などの趣旨を踏まえ、多様な家族形態・雇用形態に対応した両立支援制度や、ハラスメント対策などの取り組みを進める。

  • 制度趣旨や内容が職場に周知されるよう取り組む。
  • 妊娠・出産・育児休業・介護休業などを理由としたハラスメント防止措置や不利益取り扱いの禁止を含め、法改正を踏まえた取り扱いとなっているか職場実態の把握を行い、必要に応じて環境改善に取り組む。また、派遣労働者に関しては、派遣元だけではなく派遣先にも防止措置や不利益取り扱いの禁止が適用されることを踏まえ、同様に取り組む。

②仕事と育児・介護・治療等の両立支援制度の整備・拡充

「電力総連仕事と私生活の調和」の考え方を踏まえ、技術・技能を有する人材が育児・介護・病気治療等を理由に離職することを防ぎ、仕事と家庭における役割を両立しながら働き続けることのできるよう、ライフイベントに応じた柔軟な働き方等の構築に取り組む。

  • 改正育児・介護休業法(2022年4月施行)で定める雇用上講ずべき措置(雇用環境の整備、個別周知、意向確認)について導入に向けた労使協議を行う。
  • 改正育児・介護休業法(2022年10月施行)において、男性の育児休業取得向上に向けた環境整備に取り組むとともに、理解促進に努める。
  • 育児休業を取得できる子の年齢については、法においては原則1歳まで(保育所に入所できない場合は最長2歳まで延長可能)となっているが、希望する時に保育所に入所できない実態が多いことや保育所などの入所時期が主に4月ということを踏まえ、3歳の年度末をめざす。
  • 育児による短時間勤務制度については、未就学児童(小学校就学前)までを対象とするよう取り組む。既に未就学児童を対象としている場合は、放課後児童クラブの待機児童問題や、下校時の安全確保などを踏まえ、対象年齢の拡大をめざす。
  • 改正育児・介護休業法で努力義務化された「育児目的休暇(配偶者出産休暇、子の行事参加のための休暇等)」の導入に取り組む。
  • 職場のニーズや地域事情に応じて、グループ企業との共同設置も視野に、事業所内託児所の設置に取り組む。
  • 介護休業は、介護期間の見極めが困難なことや必要とする介護状態が個人によって異なることから、法定の介護休業期間(通算93日)や介護休暇(対象1人あたり5日)を上回る日数の付与や、法定(3回)以上の分割取得を可能とすること、短時間勤務やフレックスタイム制度など、柔軟な働き方ができるよう取り組む。
  • 育児・介護休業法施行規則の改正(2021年1月1日施行)により、子の看護休暇・介護休暇について時間単位取得が可能となるなか、法を上回る「中抜け」を認める取り扱いとなるよう取り組む。
  • 長期にわたる治療が必要な疾病を抱える労働者が、職場の理解不足・支援不足によって離職したり、業務によって疾病を増悪させることなく、適切な治療を受けながら働き続けられるよう、プライバシーに配慮しつつ、理解促進に取り組む。また、就業場所変更、作業転換、労働時間短縮などの配慮や「両立支援プラン」の策定、時間単位休暇や短時間勤務制度の充実など、対象者個々人の状況に応じた対応が可能となるよう取り組む。
  • 不妊治療と仕事の両立のため、職場の理解不足・支援不足によって離職することなく、適切な治療を受けながら働き続けられるよう、プライバシーに配慮しつつ、理解促進に取り組むとともに、男女が柔軟に取得できる休暇等の環境整備に取り組む。
  • 休業(休職)者の職場復帰に向け、「職場復帰支援プラン」の策定や試し出社制度などの充実に取り組む。また、メンタルヘルス不調による休職者が復職と休業を繰り返す場合においては、医療機関による復職支援プログラム(リワークプログラム)を活用するなど、支援策拡充に向け取り組む。
  • 制度利用者の職場復帰後の支援方策や欠員時の職場対応ルールの確立に向けて取り組む。
  • やむを得ない事情により離職せざるを得ない状況となった場合の再就職・再雇用制度導入など制度充実に向けて取り組む。
  • 単身赴任者支援など、家庭内や地域社会における責任を果たしながら働き続けられるよう、時間単位での休暇取得やフレックスタイム制度の導入などに取り組む。
  • 両立支援制度の利用促進のためには、制度の充実に加えて利用しやすい環境づくりが不可欠なことから、職場実態の把握を行い、必要に応じて環境改善に取り組む。また、育児・介護・治療と仕事の両立に関する相談機能の強化に取り組む。
  • 次世代育成支援対策推進法の趣旨に基づき、行動計画の実施状況をフォローするとともに、職場実態を踏まえた行動計画の更新に取り組む。なお、義務化の対象となっていない100人以下の加盟組合においても、行動計画策定等に取り組む。
  • 次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした「子育てサポート企業」を厚生労働大臣が認定する制度として「トライくるみん(2022年4月1日施行)・くるみん・プラチナくるみん」については、働きやすい労働環境を整備するという観点に加え、人材の確保や公共調達における優遇措置があることも踏まえ、認定取得に向けて取り組む。
(3)テレワークの適切な導入・運用に関する取り組み

コロナ禍を契機として、「新しい生活様式」に対応した働き方としてテレワークの導入が進められてきた。電力総連においてもテレワ-ク実施企業が増加し、ワーク・ライフ・バランスの実現、事業継続性の観点からも、テレワークを実施する流れは継続していくと想定される。
各加盟組合が、テレワークを適切に導入・運用するにあたっては、電力総連「テレワークの適切な導入・運用に関する取り組み方針」を踏まえ、労使委員会等をつうじて検討を行い、安全衛生面に十分に配慮しつつ、職場実態に即した環境整備を進めるものとする。

  • 加盟組合は、テレワークの実施状況や課題等を労使で検証する。なお、制度導入に至っていない加盟組合については、実施目的を明確にしたうえで、職場ごとのテレワーク実施の適否を判断するとともに、適切な導入に向けた労使交渉を行う。
  • 制度導入に向けた労使交渉では、対象者、労働時間、費用負担、作業環境、コミュニケーション、情報セキュリティ対策、長時間労働対策、健康確保措置等について職場実態を踏まえ決定し、労使協定を締結する。
  • 制度導入を実施している加盟組合についても、適宜労使で検証を行い、導入実態を把握するとともに、必要に応じて改善をはかる。
5.誰もが安心できる労働条件や労働環境の確保
(1)高年齢期における働き方の見直し

電力関連産業においても、すでに一部の企業労使では、人材の確保や技術・技能の維持継承の観点から、定年年齢を65歳まで引き上げる措置や70歳までの就業機会の確保が講じられており、今後もこうした流れが加速していくことが想定される。
各加盟組合は、電力関連産業に働く高年齢者が、年齢に関わらず、それまでに培った技術・技能を活かし、働きがい・やりがいをもって、産業の発展に貢献できるよう、電力総連「高年齢期の働き方に関する基本方針」を踏まえ、高年齢期における安定した雇用の確保や、働きの価値に見合った労働条件の整備、多様な働き方の確保に向け取り組むこととする。

  • すべての加盟組合が65歳までの定年延長や65歳以降の雇用機会の確保を見据え、高年齢期の働き方について労使委員会等で論議を深める。
  • 継続雇用制度を導入し、労使協定による対象者の基準を設けている場合は、希望者全員を対象に、65歳までの継続雇用とする労働協約の締結に取り組む。
  • 継続雇用制度を導入している場合は、同一労働同一賃金に関する法改正を踏まえ、通常の労働者との均等・均衡待遇の実現に向けて取り組む。
  • 定年延長を導入する場合は、その処遇について60歳前後で連続した制度となるよう取り組む。なお、65歳まで定年年齢を引き上げる場合には、労働者自身が60歳から65歳までの間で定年年齢を選択できる仕組みづくりを考慮する。
  • 65歳~70歳までの就業機会の確保についても、希望者が「雇用」により就労できるよう取り組む。
  • フルタイム勤務を基本としつつ、多様な労働時間制度を選択できる制度となるように取り組む。
  • 働きやすい職場の創出をはじめ、作業環境、能力開発、健康管理、付与業務の確保など、高年齢者の意欲向上や安全衛生確保につながる就業環境の整備に向けて取り組む。
  • 未組織の継続雇用労働者の場合には、組織化を進めることとする。
(2)女性活躍推進法に基づく取り組み

女性活躍推進法や電力総連「男女平等参画社会の実現に向けた取り組み」等を踏まえ、以下の内容を基本に取り組む。

  • 女性の活躍推進に向け、職場実態や課題の把握を行い、行動計画に反映するよう労使対応を行う。なお、2022年4月1日から、従業員数101人以上の企業が新たに行動計画策定の義務化対象となることから、当該組合は法改正を見据えた労使対応を行うとともに、100人以下の加盟組合においても、法の趣旨を踏まえ、同様な取り扱いとなるよう取り組む。
  • 春季生活闘争の取り組みをつうじて、職場ニーズや課題などの把握に努めるとともに、パート・有期・派遣で働く者においても同様な取り扱いとなるよう取り組む。
  • 女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況などが優れた企業を厚生労働大臣が認定する「えるぼし・プラチナえるぼし」制度については、誰もが働きやすい労働環境を整備するという観点に加え、人材の確保や公共調達における優遇措置があることを踏まえ、認定取得に向けた取り組みをつうじてさらなる環境整備を進める。
(3)障がい者への対応

障がい者がごく普通に社会の一員として共に生活できる「共生社会」実現をいっそう促進することを目的とする障害者雇用促進法では、募集・採用、賃金、配置、昇進をはじめとするあらゆる場面において、障がい者であることを理由とする差別を禁止するとともに、合理的な配慮の実施が義務化されている。ダイバーシティ(多様性)を尊重した職場環境の実現に向け、障がい者に対する差別がないか、働きやすい環境への配慮が十分になされているか、相談体制の整備等が行われているか職場実態の把握に努めるとともに、必要に応じて職場環境の改善に取り組む。

(4)ハラスメント対策関連法に基づく取り組み

ハラスメント対策関連法(改正労働施策総合推進法、改正男女雇用機会均等法、改正育児・介護休業法)【2020年6月1日施行、パワハラに関する防止措置義務については中小企業で2022年4月1日施行】の成立により、パワーハラスメント対策がはじめて法制化され、防止措置が義務化されたほか、各法に共通して、ハラスメントに関する相談を行ったこと等を理由とする不利益取り扱いが禁止されるなどの法整備が行われた。
法改正の趣旨や、厚生労働省「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(パワーハラスメント防止指針)等を踏まえつつ、以下の内容を基本に取り組む。

  • 制度趣旨や内容が職場に周知されるよう取り組む。
  • ハラスメント防止措置や不利益取り扱いの禁止など、法改正を踏まえた取り扱いとなっているか職場実態の把握を行い、必要に応じて環境改善に取り組む。また、派遣労働者に関しては、派遣元だけではなく派遣先にも防止措置義務や不利益取り扱いの禁止が適用されることを踏まえ、同様に取り組む。
(5)退職一時金制度の確立・整備の取り組み

公的年金の支給開始年齢の引き上げに加え、少子高齢化が急速に進むなかにあって将来の公的年金の動向は不透明との指摘がなされており、安心した老後を過ごすための退職一時金の果たす役割はより大きくなっている。
退職一時金制度が確立されていない加盟組合は、中小企業退職共済制度を活用するなど、早期確立をめざした取り組みを進める。また、制度が確立されている加盟組合は、電力総連のクリア水準である1,550万円以上の確保をめざす。

(6)災害補償制度の充実の取り組み

電力関連産業の社会的使命を果たす重責を担い犠牲となった組合員の業務上災害補償制度は、人命という何ものにも代えがたい価値への補償という労使共通の理念をもって、制度が確立されていない加盟組合については、制度化に向けた重点的な取り組みを行う。また、確立されている場合も、すべての加盟組合で電力総連のクリア水準3,500万円以上(業務上死亡・有扶養者)の補償額をめざす。

(7)ストレスチェック制度の活用

改正労働安全衛生法の趣旨に基づき、以下の内容を基本にそれぞれの職場において労使一体となって取り組む。

  • 労使委員会・安全衛生委員会などをつうじて、対象者の受検率・面談実施率の向上や、制度の充実に向けて取り組むとともに、派遣労働者に対するストレスチェックの実施状況についても確認を行う。合わせて、ストレスチェックの重要性について職場組合員に周知を行う。
  • 義務化の対象となっていない50人未満の事業場においても、メンタルヘルス不調の未然防止の観点から、実施に向けて取り組む。
  • ストレスチェックの結果については、プライバシーの保護を前提としたうえで、労使委員会・安全衛生委員会などにおいて集団分析を行い、労使で環境改善につながるよう取り組む。
6.パート・有期・派遣で働く者の待遇改善の取り組み

パート・有期・派遣で働く者の賃金・労働条件の「底上げ」「底支え」が社会的に求められるなか、電力総連においても、パート・有期・派遣で働く者の待遇改善は電力関連産業で働く者全体の底上げをはかることにつながるとの考えのもと、「電力総連パートタイム労働者等の均等待遇に向けた取り組み指針」等に基づいた取り組みを進めている。
同じ職場で働く仲間として、組合員か否かにかかわらず、改正労働契約法・改正労働者派遣法・同一労働同一賃金に関する法改正を踏まえ、職場における正社員とパート・有期・派遣で働く者の均等・均衡待遇につながるよう、以下の内容を基本に取り組む。

取り組みを進めるにあたっては、厚生労働省「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(同一労働同一賃金ガイドライン)」を参考に、点検・改善を行う。
なお、無期転換労働者についても、法の趣旨を踏まえ取り組む。

(1)パートタイム労働者・有期契約労働者の待遇改善の取り組み
  • 各企業が雇用しているパートタイム労働者・有期契約労働者について、労働条件などの実態把握、ニーズを把握するための対話活動などを実施し、当該者および労使の三者で共通認識をはかり、労働条件向上と組織化に向けた取り組みにつなげる。
  • 改正労働契約法により、有期契約労働者に対する無期転換ルールが適用されており、組織化に向けて取り組みを継続する。
  • 正社員と同視すべきパートタイム労働者・有期契約労働者の正社員化または正社員化に向けたルール作りを行う。
  • 正社員と同視すべきパートタイム労働者・有期契約労働者については、正社員との均等待遇に向けて取り組む。
  • 正社員と異なる働き方をしているパートタイム労働者・有期契約労働者についても、個々の労働者の労働条件・待遇ごとにその目的・性質に照らして正社員との待遇差が不合理となっていないかを確認し、不合理な差がある場合はその是正に向けて取り組む。
  • 5年を超えて反復更新される有期契約労働者に対する無期転換権が発生していることを踏まえ、正社員転換を含む無期転換に関するルール作りを確実に行ったうえで、対象となる有期契約労働者への周知に取り組むとともに、無期転換ルールの運用状況(無期転換権の行使状況等)の把握に取り組む。
  • パートタイム労働者・有期契約労働者が無期契約労働者へ転換した際の労働条件については、正社員との均等・均衡を考慮し、働き方に相応しい待遇となるよう労使対応を行う。
  • 時給引き上げについては、「最低賃金締結目標水準」を考慮し1,050円以上をめざし、職務内容、契約期間の実態などを踏まえた要求または要請を行う。なお1,050円を超えている場合は連合方針(1,150円以上)を踏まえた要求または要請を行う。
(2)派遣労働者の取り組み

改正労働者派遣法や同一労働同一賃金に関する法改正(2020年4月1日施行)の趣旨を踏まえ、派遣労働者のよりいっそうの雇用の安定やキャリアアップ、待遇改善をはかることができるよう、以下の内容を基本に取り組む。

  • 同じ職場で働く派遣労働者について、業務内容、受入規模、契約期間、就労場所、契約条件、契約会社名を対象に情報開示を求めるなど、実態把握を行う。
  • 派遣可能期間の期間制限(3年)があることを踏まえ、同一事業所で3年を超えて受け入れる際の労働組合に対する意見聴取においては、要員に関する事項や雇用延長期間などについて、労使対応を行う。
  • 派遣先に課せられた雇用安定措置や雇い入れ努力義務などの実施状況について適宜報告を求める。
  • 派遣労働者に対し、派遣先の募集情報の周知が適切に実施されているか適宜報告を求める。
  • 派遣元に対する比較対象労働者の待遇などに関する情報提供の実施状況について適宜報告を求める。
  • 食堂・休憩室・更衣室といった福利厚生施設について派遣先労働者と同様の利用条件となっているか確認する。
7.政策・制度実現への取り組み

連合は、政策・制度実現の取り組みを春季生活闘争とともに、すべての働く者の「底上げ」「底支え」「格差是正」に向けた運動の両輪として推し進めるとしていることから、連合の中核産別としての役割と責任を果たすため、積極的に参画していく。

8.加盟組合の交渉推進強化への取り組み

加盟組合の雇用安定、賃金水準や労働条件の維持向上をはかるため、電力総連・構成総連は、加盟組合の要求案策定の段階から、情報連携を密にし、加盟組合の実態に応じた支援を行うとともに、パートナーシップ構築宣言の推進を含めサプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正分配や取引関係の適正化に向け、次の考え方に基づいて取り組みを強化する。

  • 当該労使の真摯な論議による主体的な解決がはかれるよう支援を行う観点から、取引関係が当該労使自治による春闘交渉に悪影響を及ぼすことがないよう、申し入れや要請を行うとともに、「しわ寄せ」防止を含む公正取引の推進や適正な価格転嫁についても、各構成総連で開催される労使懇談会や個別オルグ等を活用するなど、交渉環境の整備をはかる。
  • 労働環境点検活動の結果、労働協約などの改善・充実が必要な加盟組合や賃金実態把握が未実施、賃金カーブ維持分が確保できていない、電力総連ミニマム水準・目標水準Ⅰに到達していない加盟組合に対して、連携を強化し重点的な支援を行う。
    また、個別賃金方式での要求、賃金制度の確立等が必要な加盟組合に対して実態に応じた支援を行う。
  • 業種別部会・連絡会ごとの定期昇給相当分の情報開示を加盟組合の要求案策定前に行い、電力総連内の相場形成に努める。なお、その他の加盟組合においても、構成総連内に対して情報開示に努める。

Ⅶ.進め方

連合2022春季生活闘争の進め方を踏まえたうえで、電力総連、構成総連、加盟組合、業種別部会・連絡会が連携を十分にはかりながら電力総連の総力を結集して取り組むこととする。また、業種別部会は部会毎に具体的要求水準にこだわり有利解決に向けて取り組む。さらに、連合の各種共闘や地方連合会が取り組む「地域ミニマム運動」、集団的労使関係を広げる「みんなの春闘」の展開など連携をはかる。

1.要求書の提出

要求書の提出については、令和4年2月17日(木)を統一要求日として、一斉に実施する。ただし、事情により一斉要求への対応が難しい加盟組合は、遅くとも3月末までに要求する。

2.交渉推進体制
(1)交渉体制
  • 電力総連は、中央交渉推進委員会を設置し、構成総連・加盟組合の交渉推進に向けて積極的に支援・調整を行う。
  • 構成総連および業種別部会は、交渉推進委員会を設置して各々の責任体制を確立し、加盟組合の早期かつ有利な解決に向けて積極的に支援・調整を行う。
  • 加盟組合は、構成総連や業種別部会・連絡会と連携をはかり、自立・自決を基本に精力的に交渉を展開する。
(2)交渉の促進
  • 中央交渉推進委員会は、交渉状況を踏まえ加盟組合の交渉を有利に展開するため、「闘争の進め方」を発信する。
  • 構成総連および業種別部会は、加盟組合の交渉推進をはかるため、統一交渉ゾーンを設け一体となった交渉を展開する。とくに構成総連は、中小組合の交渉推進に向けて支援を強化するとともに、各加盟組合の妥結内容について時宜を得た発信を行うことで電力総連内の相場形成に努める。
  • 春季生活闘争に係わる情報は、交渉を促進するため適宜発信していく。
3.解決時期

交渉のヤマ場は、連合の解決促進ゾーンを踏まえ設定することとし、遅くとも4月末までの解決をめざす。

以上